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声の力: 歌・語り・子ども (岩波現代文庫 文芸 312)

声の力: 歌・語り・子ども (岩波現代文庫 文芸 312)

声の力: 歌・語り・子ども (岩波現代文庫 文芸 312)

作家
河合隼雄
阪田 寛夫
谷川俊太郎
池田 直樹
出版社
岩波書店
発売日
2019-10-17
ISBN
9784006023126
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声の力: 歌・語り・子ども (岩波現代文庫 文芸 312) / 感想・レビュー

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あすなろ

人は胎児の頃から臨死状態迄声が聞こえているという。産まれて父母の胸では落ち着くが看護士では落ち着かず泣く。それは声や音から出る家族というリズムが既にあるから。己の内なる声も子供時代に基礎を為すもの。一対一の会話に対しメールの文書というのは一種の甘えを含んでいる。このように実に様々な声の力を論じた4氏のシンポジウムを元に構成された一冊。上記の他、音楽について論じた箇所は興味深かった。

2020/01/26

フム

2001年小樽市で開催された、絵本・児童文学研究センター主宰のセミナー「児童文化の中の声と語り」の講演、討議をまとめたもの。河合隼雄、阪田寛夫、谷川俊太郎、池田直樹の四人による討議はこのテーマにうってつけの豪華人選。オペラ歌手の池田さんによる実演や谷川さんが自作の歌を歌ったりと、CDにまとめる案も出ていたくらいだから、こんな講演会があったら聴きに行きたいものだ。文字言語の歴史に比べると語りや歌、もっと広げると音というのは人間の体の奥底に記憶として染み込んだものなのかもしれない。

2020/01/27

roughfractus02

文字の中には声があり声の中には感情がある。4ヶ月目の胎児は母親の声を聞くと詩人谷川俊太郎が言い、唱歌や童謡が雅楽以来千年以上の歴史があると作家阪田寛夫が語り、絵本を開くと童謡を歌う時のように人に優しくなるとオペラ歌手池田直樹が語る書物の文字にも、各々の感情のトーンがある。セラピスト河合隼雄は声を戦時中の家族団欒の記憶に繋げる。言葉は大人が考える伝達のツールではない。子どもは言葉が関係を作る力の度合いでできていると感じる。話し、語り、喋り、歌う声が響く家の中と号令が轟く家の外は力動的な場としての世界なのだ。

2022/12/31

読書熊

河合隼雄さんの思考に触れたくて手に取ったけれど、谷川俊太郎さんのパートも面白い。声と語りは違い、発声される言葉と書かれる言葉も違う。

2019/12/30

Echo

こちらは絵本・児童文学研究センター主催のシンポジウムで行われた講演、討議を基にまとめられた本です。講演者の方々は自分とは世代が結構違うので、昔話のところはふうんという感じでしたが、やはり声の力、特に生の声というのは特別だなと思いました。特に子供と声の関係は、子育てしている身としては、その力の強さを理解して使っていきたいなと思いました。共感した所は、子供に話を聞いてほしい時は、ヒソヒソ声で言う(^^) 大きい声を出せば出すほど知らんぷりってわかりすぎる!!あとは、普通は家庭の中で父や母との対話を通して対話の

2020/02/25

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