フランス風にさようなら: ニューヨーカー短篇集 (旺文社文庫 260-1)
フランス風にさようなら: ニューヨーカー短篇集 (旺文社文庫 260-1) / 感想・レビュー
KAZOO
少し、アメリカの短篇小説を読み直そうと想い、「ニューヨーカー」に掲載されたものを引き出してきました。懐かしい旺文社文庫版で常盤新平さんの訳です。10の短篇のほかに、ニューヨーカーの編集長のハロルド・ロスについての評論もおさめられています。アーウィン・ショーの表題作のほかにジョン・アップダイクの「街からの贈り物」、ロバート・ヘンダースンの「不死なるもの」が印象に残りました。軽い感じのものが多いのですが、エスプリなどが効いていて、オー・ヘンリーの系譜を引き継いでいるものも多いと感じました。
2016/08/23
高橋 橘苑
雑誌「ニユーヨーカー」に掲載された10の短編集。アーウィン・ショー以外の9人は知らない作家ばかりだった(自分が無知なだけだが)。表題作のショーの作品は良かったが、他にA・ヴィヴァンテの「こわれた休暇」、A・シーガーの「大きなマグノリアの木の下で」、J・アプダイクの「街からの贈り物」が、そこはかとなく秀逸。ニユーヨーカーなる雑誌は見たこともないが、常盤新平さんがこよなく愛した雑誌だから、さぞや粋で都会的な雑誌なんだろう。ただ素直に思う、現代の若者たちも上品なニユーヨーカーの世界にときめいたりするのだろうか。
2015/03/27
VALUE
巻頭の「こわれた休暇」、エピソードによる主人公の微妙な心の動きの描写がとても良かった。アンソロジーは様々な作風に触れられるのと、その中で自分の好みの方向性を感じられるのが良いです。
2023/06/05
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