和解,小僧の神様: 清兵衛と瓢箪、城の崎にて、他二編 (愛と青春の名作集)
和解,小僧の神様: 清兵衛と瓢箪、城の崎にて、他二編 (愛と青春の名作集) / 感想・レビュー
鳴海
高校時代、「堀端の住まい」を学んだ。猫や鶏の生死の下りばかりが印象に残っていて、当時は残酷に感じ、何故こんな事をわざわざに小説にするのだろう、と思った記憶がある。他の作品も随分と勧められたが、袖にもしなかったのに、大人になると自ら手に取る気になるのだから愉快だ。「和解」は父との関係が深堀りされていなくてしっくりこなかったし、他の作品もそれなりに楽しんだ程度で、何かを掴みたくて足掻いたが、あがいて終わった感があり残念。「堀端の住まい」の、随筆としての味わいを今回は多少は嗜めたのが救い。文豪の壁は高し。
2023/02/27
Humbaba
人は,自分が見ている世界だけから世界を構成している.そのため,理解できない物事が起こった時に,自分の持っている情報だけからその出来事を再構成する.そして,それが間違っていたとしても,だれも正解を教えてくれない.
2012/06/11
watausa
和解は何回、読んでも苦しい。苦しいので毎回、違う本で読んでしまう。
2012/01/14
zakuro
『清兵衛と瓢箪』目当て。清兵衛がかわいそう過ぎる。父親も教員が乗り込んで来るまでは瓢箪好きを大目に見ていたのに、当時の田舎の教師は神と同じ扱いで、その言葉は神の言葉。玄能(げんのう 金槌みたいなものらしい)で父親が瓢箪を叩き割るシーンはそのあとそれで清兵衛が父親の頭をかち割る惨劇の仄めかし…のわけないか。「とうてい将来見込みのある人間ではない」と教師からも父親からも言われる。今なら授業中スマホいじってた的な。『焚火』のKさんはアウトドアを楽しむために重宝される人、今でいうグランピングってやつですね。
2022/02/15
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