瓜子姫の夜・シンデレラの朝 (Nemuki+コミックス)
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瓜子姫の夜・シンデレラの朝 (Nemuki+コミックス) / 感想・レビュー
ぐうぐう
グリム童話をモチーフにした『トゥールデおばさん』『スノウホワイト』の流れを汲む最新短編集。日本民話2編、西洋メルヘン2編、そして中国もの1編という、バラエティ豊かな内容。童話に教訓は付き物だが、諸星大二郎はその教訓に縛られず、自由な発想でもってアレンジしているのがいい。「シンデレラの沓」なんて、実に皮肉が利いてて、愉快で楽しい。また、「瓜子姫とアマンジャク」のエンディングは、しばらく余韻を引きずるほどに印象的だ。
2013/12/16
たまきら
童話・民謡を基に諸星さんが描くストーリー、面白かったです。こんな切ない瓜子姫、はじめて。竹青もとても素敵でした。あとがきで和洋中抱き合わせにした理由が書いてあって、ついでに和華蘭(わからん)という和洋中の同義語を知りました。ふふ、わからん、かあ…著者の世界にぴったりの言葉な気がしました。
2024/09/13
T.Y.
日本民話から「瓜子姫とアマンジャク」「見るなの座敷」、西洋から「シンデレラの沓」「悪魔の煤けた相棒」、そして中国から「竹青」の5編。お伽噺を活劇に発展させたものから、古いお伽噺の世界が現在と交錯するパロディめいたもの、不条理な怖さまで縦横無尽なアレンジ、相変わらずの手腕が発揮されている。巫女に課せられた宿命に抗い、アマンジャクと独特の交流を築く瓜子姫がとりわけ印象的(アマンジャクが彼女に成り代わるエピソードが通りすがり的な一挿話に過ぎないものになろうとは)。
2014/12/18
kei-zu
あとがきにあるように、著者が描く「瓜子姫」と言えば「妖怪ハンター」シリーズだが、視点を変えた本作はまたおもしろい。その他の物語も、想像もつかないあれよあれよの展開。グロテスクなばかりでなく、漂うユーモアがこの作者らしい。
2024/06/06
hanchyan@深読みしてなんぼ
諸星先生の新刊!「見るなの座敷」「悪魔の煤けた相棒」が良かったが、なにより「竹青」のクライマックスがカッコよかった!! あとがきを読むとグリムものはまだまだ続きそうだけど、「碁娘伝」みたいなのが読みたいなぁと思っていたので。ネムキってすごい雑誌ですね。
2013/12/23
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