渡辺淳一自選短篇コレクション 第5巻
渡辺淳一自選短篇コレクション 第5巻 / 感想・レビュー
Ryoichi Ito
歴史小説6篇。冒頭の小説「光と影」は札幌医科大学辞職直後の作品で,第六十三回の直木賞を得た。その他の作品もみな歴史時代小説ではあるが,「医師という体験がなければ書けなかった,という意味で,歴史医学小説と言ってもいい」(巻末エッセイ)。著者の文章は極めて明快で読みやすい。
2024/07/26
ニャンコろ
【医学歴史時代小説】本編は全て医学史をもとに書かれたものだ。直木賞作品「光と影」は数回目の再読。これをはじめとして暗い作品が多いが、明治期の産婦人科医が妻と命がけの研究と実験をして見事に成功する「沃子誕生」は救いと光.清々しさを感じた。そして「沃子誕生」のような作品は後にも先にも、渡辺氏にしか書けないと思う。
2014/07/10
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