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指先からソーダ

指先からソーダ

指先からソーダ

作家
山崎ナオコーラ
出版社
朝日新聞社
発売日
2007-07-06
ISBN
9784022503107
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指先からソーダ / 感想・レビュー

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pino

タイトルがいい。ナオコーラさんが受け取る日常の一齣は、どんな味だろう。収録されたエッセイでは「あきらめるのが好き」「くもり空が広がる」が好み。教訓めいたものや、オチもなく、一瞬、ひろがった世界を独特の視点で表現している。言葉とともに彼女もフワフワ舞っているようだ。この人にしか出せない味だ。それでいて指先ソーダはなかなか手強い。彼女の一歩も引かない強さには気圧される。「飴のような小説を書きたい」との一連の文章から、甘さの中に尖ったものを感じた訳が分かった。表現者としての彼女の試みに期待。割れた飴も楽しもう。

2014/05/15

nico🐬波待ち中

ナオコーラさんはとても可愛い人だ。いろんな意味で「自由」な方だと思う。中でも『栞が導くいろんな世界たち』の本の話に共感した。子供の頃から本好きだったナオコーラさんの「本は勉強のためにあるのではないよ。戻る気があれば、本を逃げ場にしてもいいんだよ」が強く心に響く。読書で自分の世界を広げ、元気になってからまた現実の人間関係の中へ果敢に飛び込む。そうだよね、いつか戻ればいいんだよね。ナオコーラさんのキッパリとした文章に救われる。可愛がっている妹分のお喋りを隣で聞いている気分で、気軽に読めるエッセイだった。

2018/03/14

Natsuko

ナオコーラさん7冊目。クセ強、ポリシーがめんどくさそうな人だけど、好き。2012年結婚、2016年第一子出産、2021年の今二児の母となられているが、本著発売は2004年。結婚も出産も未知数の状態で書かれており、面白い読み方ができる。その後ステキなご主人と出会って良かったですね✨「朝〜本に手を伸ばす。栞を引っ張ると、気の抜けた行間から、しゅわしゅわと音が、〜段落の上に溢れ出す。」「私は改札が好きだ。異世界への境目をまたぐような、文章にいったん句点をうって「そして」と続けるようなドキドキ感がある。」

2021/04/25

さわこ

エッセイ集。デビューから1~2年の間に書かれたもののようで、作家生活への意欲が随所に見られます。「ラジオ体操の人々に囲まれて年明け」「最近どう?結婚しないの?」「素敵な不動産屋さん」が良かったです。特に、恋愛に関しては「相手が自分に何をしてくれるか」よりも「自分がどうするのか」を考える方が重要だという考え方に共感しました。素敵な感性をお持ちの作家さんだと思います。★★★☆☆

2022/01/30

ありんこ

どんな子供時代を過ごしてきたか、そしてなぜ本を書いているのか。作家さんの正直な気持ちをとても素敵な言葉たちで真摯に書いたエッセイ。またいつか読み返したいような表現がたくさんちりばめられていて、お腹いっぱいです。本をたくさん読んでいてもこんな文章は書けないなあ~せめてナオコーラさんの本をまた読んでみよう!

2015/10/28

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