大好きな本 川上弘美書評集
大好きな本 川上弘美書評集 / 感想・レビュー
糸巻
前半は新聞に掲載された書評を集めたもの。読み始めてだいぶ戸惑った。読んだことのある本が1冊もなくて。文章も私には解りにくくて新聞に載る書評とはこういう固いものなのかと思った。不安になりながら少しずつ読み進めていくとやっと梨木香歩『家守綺譚』が出てきてホッとした。後半は文庫本や全集の解説文。文庫本を購入した時に解説が自分の好きな作家だったりすると嬉しくなって先に読んでしまいたくなる。ネタバレがあるかもしれないので注意が必要だ。…書評集に対して感想を書くというのはなんだか変に思う。書くことがない!
2024/10/27
*asami*
10年分の書評や解説などをまとめた本作。「すごく面白かったからぜひ読んでみて!」という純真な気持ちが十分伝わる一方、感性豊かで独特な視点に「川上弘美の脳内どうなってるんだ!」と覗いてみたくなった。自分が読者としてまだまだ未熟者だと痛感する。
2015/06/06
ぐうぐう
作家になるということは、もはや純粋な読者であった自分との決別を意味しているものだ。しかし、川上弘美のこの書評集を読んでいると、本というものに対して、とても素直な姿勢で向き合い、そして感じたことを素直な言葉で綴っていることに驚かされる。書評というよりかは、まるで川上弘美のエッセイを読んでいるかのようなのだ。それでいて、ここには書き手としての視点もきちんと存在している。これは奇跡的なことだ。俺もこういう素直な姿勢で本に向かい、素直な言葉で感想を語ってみたいと思った。憧れの書評集だ。
2009/03/21
miroku
何か面白そうな本はないものかいな♪
2013/04/08
りつこ
これがまた素晴らしい書評の本。作家の書く文章というのは本当に質が違うんだな、としみじみ思った。書評だけれどまるで小説を読んでいるよう。 本の表面をなぞるのではなくその奥にうっすら見えるものを選び抜かれた言葉で丁寧に書いてあってうっとり…。紹介された中には明らかに自分が苦手として避けてきたものもあるのだが、川上さんの言葉を頼りに読んでみようか、という気持ちになった。
2012/01/06
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