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愛しの座敷わらし

愛しの座敷わらし

愛しの座敷わらし

作家
荻原浩
出版社
朝日新聞出版
発売日
2008-04-04
ISBN
9784022504241
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愛しの座敷わらし / 感想・レビュー

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しんたろー

地方転勤させられた会社員・晃一、主婦・史子、中2の娘・梓美、小4の息子・智也、晃一の母・澄代、ギクシャクしていた家族が、田舎の古民家に居ついている座敷童と触れ合って再生してゆく…こう書くと在り来たりな物語に感じるだろうが、荻原さんの手にかかると、435ページが苦も無く読める。それは持ち味のユーモアと5人の視点が各々に頷ける心情が丁寧に書き込まれているからだろう。特に中年夫婦の思考に親近感を抱けるのが良い!座敷童も抱きしめたい程に可愛くて、切なく愛おしい。ハートウォーミングファンタジーの見本のような良作だ。

2018/09/03

のっち♬

それぞれ個人的な問題を抱えて屋敷に引っ越してきた高橋一家。そこに座敷わらしがいたからといって生活は楽にならない。良いことには良くないこともついてくる。「何かを我慢すれば、別の何かが手に入るのさ」温かな人情を交えて送る屋敷での生活。気がつけば「なんだか楽しそうだ、いつからみんな、こんなに仲が良くなったんだ」、座敷わらしは一家に最も足りていない人間関係の福をもたらしてゆく。時には常識を疑い、欲得と固定概念を捨て、事実から「ありえない」を引き算してみよう。人生の下り階段も、認識次第で上り階段になるかもしれない。

2019/04/27

kishikan

こどもの心の純粋さ、田舎の素朴さ、歴史に刻まれた過酷さを超え、家族の絆や希望が描かれている、単にホラーなんてジャンルで片付けてはならない作品。

2009/02/13

ALATA

田舎暮らしに憧れ、勝手に古民家に住むことを決意した晃一。妻にいつも蔑ろにされ、あたふたする様が我が事のようで身につまされる。会話がない娘の梓美、認知症の母澄代・・・家族の絆が座敷わらしとの出会いでゆったりと再生されていくところがじんわりと温かい。突然の転勤で街に帰ることになった智也たち、一人増えたね(⌒∇⌒)★5※私の生家も茅葺きの古民家。夜になるといつも「座敷わらし出るから早う寝!」と言われたなぁ。

2023/12/22

遥かなる想い

東京から田舎に引っ越した高橋一家再生の物語である。田舎の暮らしに戸惑う家族の 表情が軽快で面白い。朝日新聞連載だったためか、やや冗長に感じる。 「座敷わらし」の立ち位置もよくわからないが、楽に読める、そんな作品だった。

2022/08/06

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