コロンブスそっくりそのまま航海記
コロンブスそっくりそのまま航海記 / 感想・レビュー
harass
1962年、15世紀コロンブスのアメリカ大陸発見の航海を再現しよう、と水中考古学者の著者が呼びかけて9人の冒険者があつまった。装備は当時のものと同じという縛り。著者は出発の準備に駆け回るが、用意できた船は当時のものの二分の一の大きさで素人の設計。時間がなく準備がいい加減で、食料飲料はすぐに腐ってしまう。乗組員たちも実は船の経験があるのは誰もいないと海にでて判明。著者以外はスペイン人で彼らのラテン気質が色濃い旅行記。プライドだけは立派と著者。ちなみにこの航海は成功し著者はスペイン王室に叙勲を受けている。
2017/02/08
蘭奢待
1963に出版されベストセラー作品が、2009年になり始めて日本語に翻訳された。コロンブスの航海の再現を目的とした大真面目な冒険だが、スペイン人の陽気さや文体の軽さから、はちゃめちゃな冒険譚になっている。 寄港する先々で盛大な歓待を受け、準備そっちのけで楽しんでしまう乗組員たち。水や食料はともかく、酒だけはたんまりと積み込んでいる。 仲間割れも多く、水も食料もなく、怠惰で失敗ばかりで、実際のところ険悪な旅だったろうが、作品は悲壮感よりもおバカさが強調されている。おもしろおかしく感じてしまう。
2020/09/21
nobu23
1962年に、コロンブスの当時のアメリカ大陸発見の航海を再現しようと試みた77日間の船上記録とその準備に関して書かれたもの。再現と言っているが、実際は船のサイズも小さく、色々と設けた制限なども最後は背に腹は変えられず守ってはいない。食糧や水を何度も腐らしたり、船もまともに機能していないなど、グダグダな感じであったがサバイバル感は伝わった。かなり昔の出来事だが当時は相当話題になった模様。
2019/11/10
ふろんた2.0
★★
2018/10/11
sataz
コロンブス艦隊の一艇を復元して、装備も当時のまま大西洋横断へ。ところが、船の設計・準備食料・乗組員・天候すべてに間違いが。ろくな食料もなく、幾度の嵐を乗り切ることになり、しかも自らの現在地もよくわからない・・・。それでもスペイン人(船長と大体の乗組員)の意地か、筆者(航海士、アメリカ人)の海に関する知識・経験・体力か、単なる運か、どうにか渡りきってしまう。 悲惨な状況でも楽観的で無茶な彼らの動きを割と冷静に描き、なんでこんなことを思わせながら読み切らせてもらった。 1962航海、1963原書で2009訳。
2014/06/26
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