セゾン文化は何を夢みた
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セゾン文化は何を夢みた / 感想・レビュー
阿部義彦
永江朗さんの本は当たり外れが激しいがこれは当たりです。実際に池袋店のミュージアムショップ、アール・ヴィヴァンで働いてセゾン美術館を身近に体験した著者。「リブロ以前の書店の本棚は年表だった。それに対してリブロの棚はチャート(海図)である」「一番大きな問題は電通がメディアに寄りすぎる事ですよ。雑誌でもテレビ局でも新しく出来るとそこを先ず電通が面倒を見て時間を買ってそれをクライアントに売ってこいという事でしょ。それは方向が逆な訳でしょ」私もビックリハウスの読者でしたのであの時代のパルコには影響を受けました。
2017/04/02
元気伊勢子
2024年初の読了本。セゾンという名前は知っているが、具体的にどんなことをやっていたかは知らず、現代美術も現代音楽も関心がなかった。本書に出てくる画家や作曲家の名前もほぼ知らない名前ばかり。セゾン文化が日本全体に大きな影響を与えていたことを知ることができたのは、良かった。
2024/01/05
テキィ
ビーマニブランドの、ブランドロイヤリティーをマネージメントしていくのに役立つかもしれない。ま、実際は色々違うわけではあるが、企業の提示する文化と社会の係わり合いは興味深い。
2011/04/03
kei-zu
鈴木哲也「セゾン 堤清二が見た未来」を読み、本書を再読。 セゾン文化事業に携わった経験がある著者によるセゾン論。 本書のクライマックス、堤清二へのインタビューに向けての構成は、「セゾン文化とは何だったのか」を解きほぐすミステリーのように読み応えがある。 ああ、渋谷西武百貨店の地下に広がった夢のような空間が懐かしい。 池袋の西武美術館で見た、ミレーやシド・ミードが懐かしい。
2020/06/28
黒鳥
西武百貨店文化事業部を中軸に、セゾン文化がどう作られ何を目指したかを紐解くインタビュー本。セゾングループに集った人々の活動の集合が「セゾン文化」である、という主張は鮮やか。繁栄の時代を懐かしむインタビュイーが口々に「文化」と「事業」を両立することの難しさを語るのが印象的。内容は著者の経験に多分に基づいており偏りもあるため、まず手に取るなら後発の「セゾン」かな。
2024/01/07
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