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例外社会

例外社会

例外社会

作家
笠井潔
出版社
朝日新聞出版
発売日
2009-03-19
ISBN
9784022505484
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例外社会 / 感想・レビュー

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レガスピ

全員読め

2022/08/03

じょに

人文学系の知に埋め尽くされた怒濤の700ページ。この4200円は出すべき。現在を「例外状態を構造化し、国家それ自体が例外状態に変質した」例外社会だと捉え、生-権力は「死なせるでも生かすでもなくて、生き残らせる」やり方をとり、人間を「死の中へ廃棄」するへと至る。ここに至るまでの世界史的な経緯を、シュミットとフーコーと共にさらりと記述してゆく様が圧巻。いかに自分の視野が中途半端に狭かったことか。立ち位置ではなく図表の提示。全共闘からのちゃんと読むべきラブレター。

2009/03/21

てら

やっとこさ読了。何ヶ月かかったことか…伊藤計劃『虐殺器官』、大塚英志『物語消費論改』、片岡義男『日本語の外へ』、いしいひさいち『現代思想の遭難者たち』などなどが補助線となってどうにか読み通せました。 これはもう執念というか粘着というか、笠井潔にしか出来ない「芸」だと思います(怒られるかな?でも悪い意味じゃないですよ)。ここまでこじらせられれば立派な「本物」ですよ。本物はいいもんです(映画『麻雀放浪記』の加藤健一の口調で)。

2013/04/14

nog_m

連載だからある程度しょうがないんだろうけど、論が前後にわたって展開し過ぎておいてけぼり。あと、前提知識を必要とするパートが多くてそこら辺も結構骨。ただ、(繰り返し読んで)(本文から派生して現実世界での事柄と絡めて考えていけば)内容も面白く感じる。いろいろ疲れるけど。何度も読み返して他の既読者と一緒に議論したことでなんとなく分かったかな、という感じ。

2011/10/26

hoshi

日本社会の経済・社会的承認の面での分断を「内戦」と捉え、シュミットなどの政治哲学に接続する部分が非常に勉強になった。 テロという文脈では、「法の外に出た人間」は「ホッブズの言説の中に位置付けられない」という論者(上野修)もいるが、それよりも笠井の「リヴァイアサン対ビヒモス」という整理の方が、一気に見通しを良くしている。ホッブズの理論の現代的捉え直しとしても面白かった。

2022/08/04

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