漂流 本から本へ
漂流 本から本へ / 感想・レビュー
kana
読んだ本が身体に取り込まれ、思考をつくり、それが小説へと昇華されていく…なんとも素晴らしき循環です。それも読んでいる本が生物学から心理学、社会学、文化人類学まで幅広い学問の領域に及んでいて、いや、もう恐れ入りました。それにしてもっ!こんなふうに筒井氏の頭の中を覗き見できちゃうなんて!!ホント貴重な体験ですっ!!こんな体験ができるなんて、夢にも思いませんでした。そんな奇跡を求めて、本から本へ、私もまだまだ漂流の旅を続けてまいります。
2011/04/26
そうたそ
★★☆☆☆ 書評集というか著者の読書遍歴から著者の人生を回顧するような内容。子供の頃から割と難しい本を読んでいたんだな、という驚きばかり。個人的には海外文学が苦手であり疎いために知らない作品も多かったが、これを読んだ上でもやはり手に取るには敷居が高く興味をもつには至らず。幼い頃からのこの多様な読書体験がジャンルを無視した著者の幅広い作風へ繋がっていくのだろう。一方で、書評家としても優れている著者の一面をも堪能することが出来る一冊となっている。残念ながら現在では入手困難な本も多く図書館の世話になるしかない。
2017/10/22
tama
これとか、これとか 読んでみようかなぁ いまさらだけど。と思わせる本。
2012/06/14
Aya
「筒井康隆のつくり方」と語るだけあって自伝的な要素が多かった。自信気に語られる紹介本は海外作品が多く、節目に哲学や作家同士の交流が描かれている。それぞれの作品に対して建設的な批評が多く、自身の作品に生かすところが凄い。漂着したのはハイデガー。哲学こそ書物の中の書物!とお説教されて終った。
2015/07/23
ぶんこ
時系列に、生まれてから今までの、読んで感動した本を、その時のご自分の境遇を書いた、自伝と評伝のような本。 つくづく私とは違うと感じ入りました。 60冊以上が紹介されているのに、読みたい本が殆ど無かったのです。 唯一共感したのが、新田次郎さんの事を書かれていたところで、とても尊敬されているのが伝わって、嬉しくなりました。
2014/05/28
感想・レビューをもっと見る