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平成猿蟹合戦図

平成猿蟹合戦図

平成猿蟹合戦図

作家
吉田修一
出版社
朝日新聞出版
発売日
2011-09-07
ISBN
9784022508928
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平成猿蟹合戦図 / 感想・レビュー

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射手座の天使あきちゃん

初吉田さん 明るく軽快なタッチでした、意外!!(笑) だだストーリー展開が目まぐるかったぁ! 男に逃げられた女の奮闘記かと思いきや、チェロ奏者の轢き逃げ身代わり脅迫事件へ、はたまたクラブのバーテンダーのサクセスストーリーにと、次々と話掘りまくりぃ! だけど、まぁ いっか(笑) ほのぼの系にニンマリですぅ (^_^)v

2012/07/14

なゆ

最後になってもう一つの猿蟹合戦が見えて、ああそうか!とすっきり。轢き逃げ事件から始まる思い付きの脅迫が、周囲の人間を巻き込みながら、ヤクザや大物政治家まで絡む話に。ハラハラさせられる前半に対し、最後は熱い衆院選にドキドキ。敏腕マネージャー園夕子の鋭い勘と機転のきいた采配に、最初調子がいいだけで頼りなかった純平や朋生がイキイキしてくるのが面白い。悪だくみはしても悪人にはなりきれない純平や、やけに裏社会や政界にも通じる園夕子や面倒見のいい美姫ママなど魅力的な人物も多い。サワおばあちゃんの東北弁が、オアシス。

2012/04/03

財布にジャック

因果応報が目白押しな平成版の猿蟹合戦でした。あの人が猿なのかと思っていたら、この人も猿でびっくりといったように人間関係が絡み合っていて面白かったです。最初は訳ありの人ばかりで暗い話なのかと構えていたら、あれよあれよと話は違う方向にむかい、本を閉じる時にはニヤリとしてしまいました。サワおばあちゃんの秋田弁のお話が、最後まで聞きたかったです。

2011/11/29

ちはや@灯れ松明の火

世界など変わらぬものと社会の底辺付近で息を潜める少数派彼等、けれどお伽噺の勝ち組は弱者と相場が決まっている。親の敵を討つために憎い猿へと突きつけた蟹の鋏が火蓋を切る。夜の東京歌舞伎町で遭遇した東北男と九州女、渡る世間は意外と狭い。轢き逃げ替え玉事件と恐喝大作戦、罪を憎んで人を見逃せ。水商売から国政への華麗な転身、成り行き任せの馬子にも衣装。何処まで正義で何処から悪?酸いも甘いも嚙み分けたって喉元過ぎれば同じ味。家族愛に義理人情、利害関係で結ばれた混成チームが変えていく日常、笑った者勝ちなら笑わにゃ損損。

2011/11/15

しろいるか

ああ、なるほど猿蟹合戦!個人戦だと歯が立たなくても団体戦なら悪に立ち向かえるってことか。読み終わってタイトルが腑に落ちる。群像劇なのでとにかく登場人物が多い。しかも徐々に増えていく。加えて視点が複数変わるので、前半はそれぞれの視点での展開を追っていくのが大変だが、それらが繋がってくるとともに読むスピードも増していく。敏腕マネージャーの園さん、カッコよかったな。その筋にも動じない、ピンチも弱点も巧く利用する手腕。展開がご都合主義な面があるものの、題材も面白いし痛快なエンターテイメントだと思う。

2012/08/22

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