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ぼくらは都市を愛していた

ぼくらは都市を愛していた

ぼくらは都市を愛していた

作家
神林長平
出版社
朝日新聞出版
発売日
2012-07-06
ISBN
9784022508959
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ぼくらは都市を愛していた / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

twitter、bot、facebook、Line、そしてこの読書メーターも含むなどの媒介メディアによって私達はプライバシーを維持しながらもプライバシーを暴露できる「王様の耳はロバの耳」での木の洞のような矛盾した場を手に入れた。そして日常的に顔を合わせて対話するよりもオフ会など限定的に会う方が帰属間が強いという事実もある現在。この本で描かれるのは胃に思考が伝播でき、自分のもののように感受できる機能を埋め込まれた公安はこの現実を描いているように思われました。そしてセカイ系の時代による概念の変化も表しています

2013/02/07

つきかげ🌙

再読。終末世界の「情報震」を調査する綾田(あいでん)ミウ(女性)のパートと、現実(?)世界で殺人事件の調査をする綾田公安刑事(男性)のパートが並行して進む。正直、ページをめくるのがかなり遅くなる部分もあった。特にミウのパート。2つの世界の関連性の予想が不安感をそそるからだったろうけども、それでも読み終えると間違いなく面白かった。神林長平未読の方も是非。AR。MR(Mixed RealityじゃなくMeta Reality) RR(Reality Reality)などの用語も出てきてました。

2018/05/16

ほぼひつじ

東京で、体間通信機能を植え込まれた公安の男。無人のトウキョウで、データを破壊する〈情報震〉を観測する軍の女。平行する二つの物語が、奇妙に重なり始める。体間通信機能で他人の意識がガンガン流入する語り手と、〈情報震〉によって通信手段と記録を失う語り手。両者共に、自分の認識を疑ってしまいます。情報の過剰と消失で対照的でも、同じように戸惑うのが興味深いです。2つの物語の関係が徐々に明らかになる課程も心地良かった。たくさんのテーマと話の構造からして、複雑で多層的、底が深く、いろんな角度から解釈ができそうです。(→)

2016/03/07

かとめくん

情報震というデジタルデータを破壊する原因不明の現象に襲われた世界と、体間通信という奇妙な通信システムを試用して公安活動を高度化させようという世界。全く違う2つの世界が複雑に絡み合い、都市そのものの思惑も加わり動き出す。情報と認識。人と都市。読んでいる人間の足元が崩れるような危うさも含め堪能させていただきました。

2012/08/16

bowmorelover

やめないでと彼女はいった。やめたらもういけないから。

2012/07/14

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