失われた近代を求めてII 自然主義と呼ばれたもの達 (失われた近代を求めて 2)
失われた近代を求めてII 自然主義と呼ばれたもの達 (失われた近代を求めて 2) / 感想・レビュー
小鈴
教科書程度にしか文学史を知らぬ私にとって橋本治のこの文学史の捉え方がどの程度の目新しさがあるのかはわかりませんが読んでいて面白い。完成された文語体に対して西洋の小説なるものが輸入され言文一致体が開発(二葉亭四迷)され、明治40年頃に人知れず完成される。人知れずというのは、完成された言文一致体で書かれた小説を評論家などは「自然主義」小説と読んだため。それを自然主義と呼ぶから何がなんだかわからなくなるのであって、口語体小説が熟したと考えた方がわかりやすくない?と橋本らしくうねうねと説明している。
2014/12/27
shouyi.
日本の文学史で近代文学の代名詞と言っても良い「自然主義」、そしてその代表的な作家たち。全て分かっていると思っていたのは、間違いだった。橋本治という人はそれを鮮やかに語ったくれたのだ。全3巻、あと1冊。読み終わるのがもったいない。
2020/03/28
ひろゆき
文学史上、自然主義と呼ばれた田山花袋、島崎藤村、国木田独歩らの作品を分析し、その一様ではない実態を明らかにしたもの。鴎外の『ヰタ・セクスアリス』、独歩の『武蔵野』など私にとっては意味不明の作品だったが、この本で、なるほどと初めてその価値が理解できた。目から鱗、興奮。語り口もユーモラスで、文学史の本だが、ところどころで、ニヤニヤさせられる。
2013/07/08
takao
ふむ
2022/07/29
halfpint
おもしろかった。文章論はもっと読みたい。長く続くといいなあ。
2013/04/06
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