天使はここに
天使はここに / 感想・レビュー
なゆ
働くということを考えさせるお仕事小説。舞台はファミレス。大好きな場所でやり甲斐のある仕事に日々一生懸命。契約社員の村松真由子は手を抜かずひたむきに働いているが、あまりに一生懸命すぎて心配になってしまう。嫌味な店長に、いいように使われてるし。なんかモヤモヤを抱えて読んでたが、この言葉ですっきり。「わたしは、松村さんのために言っているわけじゃないの。世の中のために言ってるのよ」「やってることと、その報いが、ちゃんと比例した世の中じゃないと、この子を育てていく自信が持てないから」 そうそう、それ!
2016/06/09
takaC
天使はどこに?
2017/09/30
chimako
主人公はファミレス エンジェルズ・ダイニングでやっと契約社員になった村松真由子。気働きの出来るしっかり者。職場としてのファミレスの内情も描かれ忙しそうにフロアを行き来する店員さんを見る目が変わりそう。いつまでも正社員になれず、契約社員になったらアルバイトの頃より賃金が減りサービス残業が増える。これは現在の我が国の職業弱者そのもの。自身も臨時だが正規の職員とほとんど同じ仕事をしてきた。矜恃もあればプライドもある。だが待遇は厳しいを通りすぎて切ない程。何時から日本は懸命に働く者を大切にしなくなったのか。
2016/05/05
nyanco
朝比奈さんにしては随分と可愛い表紙だな…、今回はライトなお仕事小説?と思ったのですが、心の中がざらつき、苛立たしさすら感じさせるビターな朝比奈作品でした。逆にこの表紙のイメージで本作を手にした人にはきつかったんじゃないかな?アルバイトから契約社員になり、自分がいなければ店が回らないとと、時間がも働く彼女、ひたむきというのとは違うと感じる。何かを見逃してしまっているように感じる。続→
2015/05/23
ゆみねこ
ファミレスチェーン「エンジェルズ・ダイニング」の契約社員真由子は、毎日誠実に自分の仕事に取り組んでいる。身勝手なバイトたちを回し、イヤみな店長にも怯まず。「人間の価値は、インテグリティの大きさ」「やってることと、その報いが、ちゃんと比例した世の中じゃないと」、心に残る言葉でした。世の中の頑張っているすべての人が報われると良いなって思いました。
2015/07/21
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