EPITAPH東京
EPITAPH東京 / 感想・レビュー
ダイ@2019.11.2~一時休止
吸血鬼の話だったり作中劇の話があったりといろいろと変化してどれも最後がよくわからない・・・。他の人の感想を見るとそれも恩田さんらしいようだ。チョットもやもや。
2015/03/24
starbro
大都市東京に対するオマージュ的、私小説・エッセイ・戯曲・アートブックが良い意味でカオス化しています。同世代だということもあり、共感できる(オリンピックはイスタンブールを応援等)ことも多く、行ったことのある場所(赤羽橋のWWF、平将門首塚等)も目に浮かび、個人的には楽しめました。但し、一般受けしないこと必至で、恩田陸も売れない作家になりつつあります。次回作はどうなることやら。
2015/03/26
紅はこべ
私の好きなタイプの恩田陸に久しぶりに会えた。入れ子構造のメタフィクション。小説の形を借りた都市論、文明論。恩田陸にとって、ざくろって特別な果物らしい。様々な文学作品、映画、アニメなどの言及があるが、桐野夏生の『OUT』が出てきたことにちょっと感激。もうあの小説は古典化しているのね。『セックス・アンド・ザ・シティ』のキャリーの出自の不可解さについて書いた人は、高校時代のキャリーがヒロインのドラマを観ていないのね。キャリーは弁護士の娘という設定だよ。
2015/07/12
風眠
「なんてかっこいい本!」ぱらぱらっと全体を見た時、思わずつぶやいたひとりごと。英文と漢字の混ざり加減、フォントや句読点の使い方、差し挟まれる赤っぽい色味のコラージュ、写真、そして、緑、紫と色分けされたページ。読む前から高揚感に包まれる。本そのものから、ぐわーっと迫ってくる魅力。これからこの本を読むんだというワクワクした気持ち。作り手の、書き手の、熱に直に触れたような読書だった。物語自体は虚構のような本当のような、不思議に読者を翻弄させるものだった。街を創ってきた死者たちの記憶。エピタフ(墓碑銘)=東京。
2015/04/04
藤月はな(灯れ松明の火)
宮城県出身の恩田陸がノスタルジックに描くポスト3・11と東京論。都市が主人公の作品と言えば、思い出すのは『東京BABYLON』や『フロムヘル』、『都市と都市』である。この小説も上記の作品のように主人公は人ではなく、都市そのものだ。目紛しく、過ぎ去っていく現在はあっという間に過去となる。過去の私達は現在となりうる未来での私達から見ると幽霊なのかもしれない。だとすれば、現在の幽霊となりうる私達の生まれ出た意志は何処に向かうのだろうか?それにしても恩田陸さんと音楽に対する印象が尽く、合わないな…
2015/06/20
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