『街道をゆく』奈良散歩
『街道をゆく』奈良散歩 / 感想・レビュー
ムカルナス
藤原氏の氏寺である多武峰や興福寺の栄枯盛衰と天平時代からのずっと変わらない東大寺の修二会を対比させ両寺の違いを語る。奈良市街の観光寺院として同じように思っていたが、代々京都の公家が子院に入った興福寺に対して、天平時代に国際都市だった唐の長安の文化を引き継ぐ東大寺は全然違う文化を持っているらしい。司馬さん独特の文章で仏教伝来のルートや華厳宗と法相宗の違い、両寺の歴史まで判りやすく説明してあり勉強になった。奈良が初めての人はもちろん、奈良に何度も行ってる人にとっても新鮮な視点を提供してくれる本だと思う。
2023/07/12
みけねこむすめ
つくづく、司馬遼太郎の知識の深さはすごいと思う。二月堂の修二会の話は本当に深い。物見遊山で見学会に行ってはいけないと思いました。
2017/11/26
マギー
司馬遼太郎が各地について書いたエッセイの奈良編。 用語解説もついてるのでちょっと難しい会話もなんとか読める。 東大寺の修二会の由来の話もあって良かった。 このエッセイの当時の挿絵担当である須田画伯や司馬遼太郎本人が東大寺のお坊さん(上司海雲氏)に昔からお世話になったこともあってか、東大寺の中の人たちと懇意にしていたのが印象的。
2017/09/22
きりんだよ
へーなんか国語の本を読んでるみたい。久しぶりに司馬さんの文章に触れ、懐かしい感じ。奈良に行くため読んでみたが、司馬さんの奈良愛が感じられた。
2019/03/31
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