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私小説

私小説

私小説

作家
市川拓司
出版社
朝日新聞出版
発売日
2018-03-07
ISBN
9784022515407
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私小説 / 感想・レビュー

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美登利

デビュー作を読んで以来の市川さんのファンです。その世界観が好きです。そんなコミュニティにも一時期入ってたな。前に新書で市川さんが発達障害と書かれて、なるほどと思った部分もありました。その脳の障害からくる体調不良についてはこの私小説の全部がフィクションで無くとも想像を絶するものです。長年に渡ってご自分と向き合い、健康を保つように並々ならぬ努力をされ、奥様のサポートなくては生きられないと言う市川さん。共依存と仰るけれどこんな2人が出会ったことは本当に奇跡なんだと思います。

2018/06/04

あつひめ

愛されている。そして愛している。奥さんの市川さんに対する想いはどこからくるのか。その想いこそが小説になりそうな気さえする。市川さんから見た社会は実に不思議としか言いようのない感情を持つ人ばかりだろう。逆に、市川さんの描く世界はとてもピュアに感じる。みんな一緒じゃなくていい。だけど、奥さんがとても心配になる。体力は?気力は?お互いの存在があれば大丈夫なのか?久しぶりに市川さんの小説を読みたくなる。今度は、描かれた環境も思い浮かべながら。

2018/11/02

あおでん@やさどく管理人

自身を「選択的発達者」と語る市川さんが、その30時間あまりの出来事や思いを詳細に綴った本。「ぼくが発達障害だからできたこと」では「なぜこのような個性になったのか」という点に重点が置かれていたが、この本で「何が起こっているのか」が分かるようになっている。マッチョで闘争的なヒーロー(ヒロイン)が正義を振りかざす物語ではなく、母性的な優しさと愛があふれる物語、そしてそんな世界。ここにも、そんな世界になってほしいと願う人が、ひとりいます。

2018/03/15

Kurara

★3 選択的障害者について初めて聞きました。大変つらい症状なんですね。でも良き理解者である奥さんと出会えてよかった。

2023/06/11

tomi

発達障害(著者は「選択的発達者」と呼ぶ)を抱えた著者の私小説、というより極めてエッセイに近いと感じる作品。神経が過敏なため強い光や大きな音などにも恐怖し、気圧の変化でも体調を崩す。甘いものや刺激物、肉など多くの食材が食べられない。健康とは無縁、日常生活にも支障が出るほどだが、長く連れ添っている妻の存在がとても大きい。妻も発達障害を抱えているようだが、この夫婦の距離感は理想的ではないかと思う。

2018/06/25

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