ディス・イズ・ザ・デイ
ディス・イズ・ザ・デイ / 感想・レビュー
ウッディ
家族共通の娯楽として、理由を告げず去った恋人を探すため、引きこもりの姪を外に連れ出すため、弟に母の死を忘れさせるため・・色んな理由でサッカースタジアムに足を運ぶ人たち、J2を応援し、チームの勝敗、残留と昇格に一喜一憂する人たちを描いた人間ドラマ。架空のJ2チームのエンブレムまで用意する芸の細かさ、それ以上に心がほっこりする物語が面白かったです。応援できるものを見つけ、青空の下グルメを楽しみながら、大声で声援を送る。辛いことがあっても、シンプルに人間らしく生きるすばらしさを教えてくれた一冊でした。
2019/01/28
kou
それぞれのチームにはファンやサポーターが居て、その人達一人一人に違った人生があり・・・そして、どの話も、とても心に残った。こんな風に、一喜一憂できる事があるのは幸せな事だと思う。今度、地元のJ2チームの試合観戦に行ってみようかなぁ。
2019/07/10
なゆ
しみじみと楽しい!日常のなかに、こうやって何かに熱くなれる瞬間があるって、羨ましい。Jリーグの中でもJ2のあっち側とこっち側で応援する人々の、緊張感や安堵や落胆やモヤモヤなどなど。そのピークであるところの、残留争いや昇格降格がかかった最終節に焦点をあてて描き出すとこが、さすがだなぁ。仲間とワーッと騒ぐんじゃなく、いろんな思いを抱えて一人で来たり、連れが楽しめてるか心配したり、そしてスタグルはちゃっかり楽しむという、絶妙なスタンスがいい。10話、11話がなんか、ちょいスタジアムの奇跡ぽくてよかった〜。
2018/07/05
いつでも母さん
丁度この本を読みながら、W杯日本チームの帰国の様子をTVで観た。J2の22のチームサポーターのその日を描く連作短編11話。面白かった。地域の中に、生活の中に自然にあるんだ。そんな思いがチームを支えてる。J1も日本代表もレベルは違えども同じだと思う。贔屓の引き倒しにならぬように!これはサッカーを愛するすべての人の日常だが、他のスポーツを愛する人々の話でもあると思う。見開きのチーム名とエンブレムも楽しい。
2018/07/06
みーまりぽん
ある年の22チームで行われたサッカー二部リーグ最終節、そこに集まるサポーターたちのなかのひとり(ふたり、か)にフォーカスされた11話+昇格プレーオフのエピローグ。 ある選手が活躍しまくるとかチームが躍進し続けるとか、そういう類のスポーツものではなく、ションボリくよくようじうじしてる一般人がそれぞれの主人公。いつもの、というか、私の好きな津村さん作品でした。 舞台が二部リーグであることからしてそうですが、ちょくちょく出てくる音楽の選曲あたり、愉しく書いたっぽい趣味感満載で笑える。百年構想で書き継いで欲しい。
2018/07/06
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