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クレイジー・フォー・ラビット

クレイジー・フォー・ラビット

クレイジー・フォー・ラビット

作家
奥田亜希子
出版社
朝日新聞出版
発売日
2021-07-07
ISBN
9784022517654
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クレイジー・フォー・ラビット / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

地味に過去これまでの作品をしっかりと読んでる奥田さんですが、今作も最初は少し怪しげな雰囲気でスタートした作風もラストは奥田さんらしい、温かい雰囲気で結んでくれました。嘘をついてるのを匂いで感じる「愛衣」の小学生から母親になるまでの話が五つにわけて綴られており、その章ごとに女性ならではの感性が刺激されるような描写になっています。人との接し方や改めて自分の考え方などを問う姿は何年経っても変わらないものだなと感じます。SNSで昔の友人と繋がれるこの時代に本当にココロから、大切にできる友人は何人いるでしょうね。

2021/08/27

ゆみねこ

幼い頃、人の嘘を感じ取れてしまう力のため生き辛さを感じていた愛衣。小学校・中学校・高校から大学生になり少しずつ愛衣自身も成長して最終章は一児の母となり子育ての悩みにぶつかる。女の子同士の付き合いにくさと通信環境の変化とSNSやゲームを絡ませ、若い女性たちには共感を得られる作品かと。あ、若くない私にも楽しめました。

2021/10/10

sayuri

「クレイジー・フォー・ラビット」「テスト用紙のドッグイア」「ブラックシープの手触り」「クラッシュ・オブ・ライノス」「私のキトゥ」噓や秘密を敏感に嗅ぎ取ってしまう主人公・愛衣の五つの年代を切り取った連作短編集。実際に起きた事件や事故、音楽などを絡めながら愛衣の成長が描かれる。甘酸っぱい香りが立ち込めると人の嘘に気付いてしまう。こんな特殊能力は悲劇だ。そのせいで愛衣は小学生の頃から人間関係が上手く築けない。愛衣の悩みは誰もが経験して来た事で懐かしさと共に苦みが込み上げる。だが失敗もきっと成長の糧となるはずだ。

2021/08/01

もぐたん

仲良くなりたい人と仲良くなれなかったり、友達に去られたり、男友達という存在に出会えたり。子供時代から大人になるまでのよくある友達関係を年代ごとに切り取ったお話。中でも、子供を通して友達について改めて考えることになった最終話が特に良かった。人に対して鷹揚であれ、と子供に諭す場面は、特殊能力がある自分自身にも言い聞かせているようで、主人公に好感が持てた。年齢や性別を超えて、何かを分かち合える関係は大切にしたいと思える一冊。★★★☆☆

2021/08/20

えりこんぐ

女友達に片想い...凄くわかる。憧れのあの子と仲良くなりたい、3人組なのに私ぬきで遊んでた、、女の友情は操作が面倒なんです。その代わりとても長持ちします。SNSが普及してる今なら、何十年もの空白を飛び越えてまた仲良くなれる。主人公・愛衣の人生を辿りながら、自身の女友達を何人も思い浮かべた。人の嘘がわかる能力はつらいだろうなぁ。【図書館】

2021/09/27

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