KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

長谷川町子 私の人生――漫画、家族、好きなこと

長谷川町子 私の人生――漫画、家族、好きなこと

長谷川町子 私の人生――漫画、家族、好きなこと

作家
長谷川町子
出版社
朝日新聞出版
発売日
2023-01-10
ISBN
9784022518828
amazonで購入する

長谷川町子 私の人生――漫画、家族、好きなこと / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

gtn

毬子、町子、洋子の三姉妹と思い込んでいたが、著者の上に美恵子という姉がいたらしい。その姉が早世。著者いわく、父はそれ以来「ただ、元気でいてくれさえすればよいという消極的な願いに傾いた」らしく、学校の成績を含め三姉妹に一切小言を言わなかったという。その父の思いに大いに共感。ただただ、元気で楽しい人生を送ってほしい。それが達成できれば、自分の勝利。

2023/04/29

いづむ

おなじみ『サザエさん』の作者、長谷川町子さんの寄稿コメントや対談を収録した一冊。戦前から活躍し戦後様々な漫画表現が登場するのを横目に、娯楽性のみを求めて老若男女が楽しめる生活や家族を描きつづけた作者の生真面目な素顔が伝わります。新聞の4コマ漫画は毎日読み切り短編小説を発表するようなものだという指摘には納得すると同時に長年の功績に改めて感嘆しました。読者から的外れなクレームが届いたり自宅に来られたり、おかしな人は昭和にもいて(当たり前か)溜息が出ます。全体として時代の雰囲気が強く感じられる貴重な一冊でした。

2023/01/25

hitotak

長谷川町子氏の取材記事、雑文、対談をまとめた一冊。殆どが20~30年代の頃のもので、自らの生い立ちや漫画家になるまでの過程など、『サザエさんうちあけ話』と重なるエピソードも多い。その文章からは本人の真面目さや育ちの良さが伝わり、随所に入る挿絵カットも併せて古き良き昭和の時代を感じる懐かしさがある。昭和40年代に文藝春秋漫画賞の審査員をしていた際の選評も掲載され、東海林さだお氏を高く評価している。細かい箇所を入念に書き込む作風が東海林氏との共通点だと、加藤芳郎氏に指摘されているのにはなるほどな、と納得した。

2023/02/07

スローリーダー

総理大臣の名前は知らなくてもサザエさんを知らない日本人はいない。漫画、テレビ、映画、アニメ、絵本など、いつも身近なところにいて日本人を楽しませてくれる。その生みの親の声を聴くことが出来る。読者と同じ地平に立って、シャイなしかし伸びやかに生活している著者の素顔が垣間見られてとても良かった。胃を悪くするような創作の苦労は気の毒だが、日本人に素晴らしい贈り物を遺してくれたことに心から感謝したい。

2023/03/13

スズキィイ

絵や芝居を好み芸術の世界に生きた人だから文章も飛び切り上手い。歌舞伎の劇評や漫画賞の選評など、なるほどと思う箇所が多かった。インタビューは記者がまとめたものなので読み応えよりかは長谷川町子という類稀なる漫画家の性格がよりわかる貴重さが良かった。これが復刊とは知らなかった。

2023/09/04

感想・レビューをもっと見る