きのね 下
きのね 下 / 感想・レビュー
はる
大作でした。。。 やっと光乃の努力が報われ、後半は1人の人間はこんなに変わるのかと言うほど旦那さま(玄十郎)の性格の変化に驚かされます。それもこれも、歌舞伎の世界はいかにストレスの多い、しきたりに重きを置く世界なんだと感じます。お光の献身的すぎる姿勢に胸を打つ場面も多く、ヨーロッパ旅行などとにかく夫婦の姿が素敵でした。 この著者はいろんな女性の生涯を書いているそう。調べてもっと読んでみたい…!
2024/11/07
はる
下巻になり、光乃の苦労が報われ、二人の子供を雪雄との間にもうけ、更には籍を入れてもらえる。雪雄も、光乃への想いを度々表に出すようになる。雪雄と光乃の最後までが描かれた、この物語。光乃の我慢忍耐、そして一人の歌舞伎役者に惚れ抜いた一生を壮絶に描かれたもの。一方、雪雄の癇癪持ちで光乃へも辛く当たるとんでもない男だが、話を読み進めれば進めるほど、憎めない愛しき登場人物と思えてくる。これが歌舞伎役者玄十郎の魅力というものなんだろうか。
2020/03/11
ぴょん
昔の日本女性の生き方にこころがしっとりとなっていて、今は寝ても覚めてもきのねの物語の中にいます。
2014/09/04
風船
雪雄が大成したからこそ報われるんだけど。自分で選んだ道への責任感、ぶれない精神、光乃の根性がかっこよすぎる。
2013/04/12
john
新聞連載中に毎日楽しみに読んでいた。主人公光乃の辛抱強さがとにかく印象的で、たった一人で命がけで出産するシーンが鮮明に思い出される。今日の新聞で知ったのだが、光乃は12代市川團十郎の母がモデルだということだ。実在の人物だと知ってさらに驚きが深まった。こんなにも芯の強い、一途な女性が本当にいたということに。自分も見習いたい…昔の女性というのはすごいものだと思う。
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