中年クライシス
中年クライシス / 感想・レビュー
臨床心理士 いるかくん
いつから「中年」なのかはともかく、青年でもなく老年ともまだ言えない時期があるのは異論をまたないところであろう。この本は、そんな中年期にさしかかった人々がはたしてどんな問題に直面し、対応していくかを12の小説を題材に書いた書である。著者は著名なユング派の心理臨床家であるが、ユング派である無しにこだわらず、中年気特有の問題を提起した書物として読むことができる。
2014/11/08
けん
★3.0 『異人たちとの夏』『道草』の解説がよかった
2018/08/27
Takayuki Oohashi
41という歳になり、何か生きるヒントを得たいと思った時に目に留まった本がこの本です。読んでみて、何かを得たような、何も得ていないような感触でした。それが河合隼雄さんの本なんだと思います。大切なことは定義づけなんで出来ないんだ、というようなメッセージをもらった気がします。取り上げた作品の中では、夏目漱石の作品が印象に残りました。
2015/07/31
いのふみ
若い日にはなかった閉塞状態のなかでも、簡単に倒れることができず、それでも何とか歩みを進めなければならない、その感じが「中年」なのだろう。でも、そのどんづまり感はいま、中年のものだけでなく、どの世代においても同じ状況になっているような気がする。
2015/05/27
昭和っ子
はっきり言って中年真っ盛りの私にとっては必読書です。春夏秋冬に例えれば冬にあたる老年の日々に向かって冬の中に春や夏を見る様な心構えを持つ努力をしたいと思わされました。河合センセイの本は良い読書案内としても読めるので、読みたい本がまた増えてしまうのですが・・・・
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