日本流: なぜカナリヤは歌を忘れたか
日本流: なぜカナリヤは歌を忘れたか / 感想・レビュー
阿部義彦
松岡正剛さんの訃報を受けて、だいぶ前に古本屋で仕入れていた本。(2000年、朝日新聞社刊)刺激的な日本文化論です。日本で最初に唄われてた童謡『かなりや』から話は始まります。「唄を忘れた金糸雀は後ろの山に棄てましょか」西条八十の詩になります。この何とも移ろいやすく残酷な詩から全てが始まります。そこからGLAY、TUBEの歌詞にまで話は一足飛び、日本の見立ての言語の豊かさの話から、着物、能、武士道、茶道、歌舞伎、面影、うつろいの国まで一気に読ませられます。秘伝口伝まで話は飛び最終には野口雨情の『赤い靴』に着地
2024/08/24
すうさん
初版から17年経った今でも全く新鮮。私自身この本は再読だが、松岡正剛は知の巨人の一人だ!知的興味が広くまた深い。日本は多様で一途な国であることを、歴史、文化、芸術、人物を編集して、そのエッセンスを引き出してくる。語られる人物だけでも総勢560人を超える。まさに日本文化の「編集」三昧の本だ。私の書く短い感想だけで、受けた感動や知的体験は少しも言い尽くせないし伝えることができないと思う。ただ著者の本を沢山に人に読んでもらいたいばかりだ。彼の本が理解できてきたことで、自分の知的成長が図れるといっても過言でない。
2016/10/05
muko1610
★★
2011/09/08
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