九十八の旅物語
九十八の旅物語 / 感想・レビュー
あきあかね
朝日新聞で連載された、俵万智の98の旅の記録。毎回、文章の最後には、その旅での感動や心の揺れをじっくり煮詰めたような、旅情あふれる短歌が添えられている。平易なごく普通の言葉からなる俵万智の短歌だが、三十一文字全体で見ると、特別な詩情が感じられる。それは、古風で雅やかな言葉を使うより、ずっと難しいことなのかもしれない。 「沈下橋沈下してゆくさまを見つ 今夜は川に抱かれて眠れ」「そこにある古き良きもの 風化する時間の砦として建つ館」「少しずつ広がる距離の寂しさを 陽気に埋める五色のテープ」⇒
2021/05/23
林芳
やっぱり旅はいいなーと思わせてくれる。
2022/05/05
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