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貴婦人Aの蘇生

貴婦人Aの蘇生

貴婦人Aの蘇生

作家
小川洋子
出版社
朝日新聞出版
発売日
2002-01-01
ISBN
9784022577009
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貴婦人Aの蘇生 / 感想・レビュー

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tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

☆5.0 世にも奇妙なシチュエーションも 小川洋子の筆致にかかると こんな世界があってもおかしくないと思わされてしまう。 ロシアロマノフ朝の最後の皇女アナスタシアだと語るひとりの貴婦人の物語。

2021/02/21

ロッキーのパパ

夫の残したはく製に刺繍を施す伯母、扉に入るときに奇妙な儀式が必要な強迫性障害を抱える彼、そしてはく製に満ち溢れた屋敷など、いかにも寓話的な小川ワールドの中で物語は展開される。途中から登場したオハラはこの世界の乱入者に見えたが、彼もこの世界に取り込まれていった。ロマノフ王朝の末裔を巡る騒動で周囲はざわつくが、物語は静謐なまま閉じていった。小川作品はこの読後感が好きなんだ。

2012/12/13

冬木楼 fuyukirou

伯父さんに先立たれた伯母さんと暮らしはじめた姪の話。伯父さんは膨大な量の剥製をコレクションしていたが残された者はその扱いに無頓着。伯母さんは来日したロシア人。姪の恋人は強迫神経症・・・と、いつもの(?)小川洋子的展開だと思ったが、オハラの登場から俄然おもしろくなり思いもよらない方向へ向かい結末した。おもしろかった。ただ、些細なことだけどなんで題名が「蘇生」なのかなと疑問。

2016/11/23

zanta

256/9/25/2015 奇妙な設定、奇妙な小物、奇妙な背景、奇妙な登場人物。私の人生であまりお目にかかったことのないもの達の集合体で、最初はあまり、読むのをよそうかと思いながら読んでいたが、だんだん引き込まれてしまい、後半は一気に読んでしまった。登場人物すべてがどこかとぼけた印象で、微笑ましい。貴婦人たる人の周りではこんな風にならざるをえないのだなと、納得させられる。魅力的な話だった。

2015/09/25

はじめさん

亡き夫が蒐集した、莫大な動物の剥製が眠る館に住まう、老婦人ユーリ。子もなく、夫の親族も亡命ロシア人らしいという事しか知らない。彼女は黙々と剥製達にAの刺繍を自分の本当の名前だとし、縫い付けてゆく。Yでは? と疑問に思う姪視点で物語は進み、剥製マニアが館を訪れ、婦人の讃美者となった事から急展開。ロマノフ王家の末裔、アナスタシアではとメディアも大注目。時代の闇に葬られた皇女と自らを語る老婆に当てられ雷光(スポットライト)。/ 死して永遠を生きる、常に瞠目の剥製達。いけすかないオハラもどこか憎めない。(H28/

2016/10/31

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