歴史和解と泰緬鉄道 英国人捕虜が描いた収容所の真実 (朝日選書 849)
歴史和解と泰緬鉄道 英国人捕虜が描いた収容所の真実 (朝日選書 849) / 感想・レビュー
おかむら
タイとビルマを結ぶ泰緬鉄道。日本軍が強行敷設したこの鉄道の建設によって多くの連合国軍捕虜が命を落とした。この本はイギリス人捕虜の人が書いた手記とイラストに日本人研究者が解説と鼎談で補強してあるので捕虜虐待(凄まじい!)のみならず、現地で動員されたアジア人や捕虜監視の仕事をさせられた朝鮮人のことなど、加害者としての日本を直視させられます。よく知らなかったけどよく知っておくべき。コリンファースと真田広之主演の「レイルウェイ 運命の旅路」も見なくては。
2015/11/01
かいゆう
『消えゆく太平洋戦争の戦跡』で泰緬鉄道を知り、これは詳しい本を読まなければならない、そう強く思った。タイとビルマを結ぶ全長415キロの鉄道の建設に、14ヶ国20数万人もの捕虜や現地人が巻き込まれ、うち12万5000人もの人が死亡したとされる記録がある。国際法上の捕虜の権利が無視され、シベリア抑留のような事を日本軍も行っていたのかと愕然とする。ジャック氏の描いた熱帯性潰瘍の絵に酷さが表れている。そんな中で医療器具や義足を作り出す人や、芝居で楽しませようとする人達が印象強かった。
2017/10/15
みなみ
日本軍が戦時中にタイ・ビルマ間に敷設した泰緬鉄道。本書は泰緬鉄道で働かされたイギリス人捕虜チョーカーの手記。イラスト入りの手記で、風景画や人物スケッチに医療行為の記録も含まれる。日本軍が捕虜にお辞儀をさせ、お辞儀が足りないと判断すると捕虜を殴る。日本人からするといかにもありそうな話だが、異文化圏のイギリス人は、それを異様な行為として書いている。手記を読んで目につくのは衛生環境の最悪さだ。泰緬鉄道は枕木1本死者1名と言われるほど過酷な労働環境で捕虜を働かせており、日本人が人命をいかに粗末にしているかわかる。
2021/04/01
ののまる
英国人捕虜であるチョーカー氏の手記とスケッチもさることながら、巻末の「歴史和解」についての鼎談がすばらしい。多くのことを気づき、考えることができた夏。
2023/07/21
takao
ふむ
2022/12/02
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