底のぬけた柄杓: 憂愁の俳人たち (朝日文庫 よ 1-8)
底のぬけた柄杓: 憂愁の俳人たち (朝日文庫 よ 1-8) / 感想・レビュー
カツェ
杉田久女、富田木歩、岡本松浜、渡辺つゆ、尾崎放哉、高橋鏡太郎、安藤赤舟・林蟲、岡崎えん、石島雉子郎、村上鬼城。吉屋信子が惹かれる俳人の人生はことごとくドラマがすぎる。俳人ってボクサーみたいだと思ってみたり。特に、冒頭の杉田久女がここまで自己顕示欲の強い人だとは。尾崎放哉が薄味に思えるくらい、他の俳人たちの生涯も濃い。客観に徹するのではない、吉屋信子の俳人たちへの寄り添う塩梅もとてもいい。
2012/02/10
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