モンガイカンの美術館 (朝日文庫 み 7-2)
モンガイカンの美術館 (朝日文庫 み 7-2) / 感想・レビュー
阿部義彦
古本市にて購入朝日文庫、1997年刊。南伸坊さんがあのお堅い芸術雑誌『みづゑ』に78年から81年にかけて連載された、素人の目による芸術評論です。本当に縦横無尽に言いたい事をいってます、『芸術はキチガイである』←(原文ママ)38頁では『「キチガイ」というのは子供っぽい所があって女にモテるのである。芸術家っぽくて素敵だと。「キチガイ」がモテるのはフツーが身に付いて自分の奥底を忘れてしまった人より、正直に奥底が表に出ているので「なつかしい」様な「永遠的」な様な魅力を感じさせるからだ、デロリンマンの様に』は達見!
2023/04/26
ホークス
大変面白い本だと思う。「芸術とは、不思議を際立たせて、しきりに不思議がるもの」と言う考察はしっくりきた。ひとつ気になったのは「若者はなんにも考えないのが面白いと思っている」の言葉。古い本なので、この若者は私の世代のことだが、これは「年寄の流儀に合わせて考えるなんて、まっぴら」と言う事に過ぎず、いつの時代も共通の問題と思い至った(忘れない様書いておく)。それでなくても、年寄程ワイルドな環境を生きてきたため、下の世代に対して安易な決め付けに陥りやすい、と自戒を込めて書いておく。
2014/11/30
イワハシ
単行本で読んでいるはずだが、ちと記憶から落ちている。発行の問題で(1997年)古臭い表現ではあるが、芸術の本質に迫る手つきは刺激的である。が、連載が長くなると語るべき内容が薄くなるのはやむを得ないとはいえ残念
2021/08/19
tama
他の町の図書館からのお取り寄せ 記憶に残ったのは、「エッシャーの絵は、たしかに面白い。しかしその表面の面白さを汲みとった時には、すべてを汲み取ってしまえるような、面白さなのである。」「見慣れて見過ごしてしまうものに目をつけさせるためには、仕掛けが必要である。仕掛けを無意識にしてしまう人を、人は気違いとか天才よばわりをするのだった」 ジャズのアレンジにも同じことが言えそうです。
2013/08/03
さとう
好きとか嫌いとかって、難しい不思議のメガネの章で賛成するが、頭で分かって、口では違うことを言っている自分に気づくEXIT THROUGH THE GIFTSHOPを思い、ではどうするべきか考える
2013/03/19
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