オカルトでっかち (朝日文庫 ま 20-1)
オカルトでっかち (朝日文庫 ま 20-1) / 感想・レビュー
へくとぱすかる
1999年の刊行。頻繁にみられる記述から、オウム事件の余韻が、まだまだ濃厚だった時期だったんだろうなぁ、と。しかし、非科学的だと知りながら、超常現象に心ひかれる傾向は、おそらく今も変わらない。少なくなったとはいえTV番組の作り方も、根本的には昔と同じで、単に流行の問題かもしれない。都合のよいものしか見たがらないのが人間だろう。カルト宗教やオカルト商法、今でも流行中のサギ事件など。くれぐれも用心しないとね。自分の子どもができてからは、考えが変わったという著者の「疑う者は救われる」というのは名言だ。
2020/06/07
GAKU
オカルト大好き少年だった著者が、オカルト懐疑派に変貌し、世の中のオカルトがいかにインチキか揶揄した一冊。オウムサリン事件のすぐ後に書かれているので、かなりオウムに関して触れている。その後書かれた、『なぜ宇宙人は地球に来ないのか?』はさらに多岐にわたる、超常現象を揶揄している。
2023/05/07
ntahima
読書メーターで『なぜ宇宙人は地球に来ない?』(松尾貴史)の書評を見て興味を持つも入手できず、ブックオフで見かけた同著者の『オカルトでっかち』の方を購入。 カール・セーガン著『人はなぜエセ科学に騙されるのか』や少し古いがマーティン・ガードナー著『奇妙な論理』のようなハードな疑似科学批判を期待したが、些か拍子抜け。テーマとしては心霊現象や占い類に関する芸能界身辺雑記と言った方が近いか。やはりサイモン・シンの『代替医療のトリック』のような本格派を読むのが一番のようだ。『なぜ宇宙人は~』も見かければ買うかも。^^
2011/06/17
あーびん
オカルト懐疑派としてテレビによく出演し、大槻教授とともに激論をかましていた著者だが、昔はかなりのオカルト大好き少年だったことが明かされる。本書でもオカルトを否定し合理的なスタンスでいるが、著者や知り合いの経験した心霊体験も普通に語られているし、巻末に記載された膨大なオカルト関連の参考文献リストを見ると、なんだかんだいってオカルト大好きじゃないかとつっこみたくなる。まだオウム真理教やノストラダムスの影響が色濃く、あの時代を感じる内容。
2019/02/11
gonta19
2009/12/3 Amazonより届く 2010/1/25~1/28 この前、「宇宙人はなぜ地球に来ない?」を読んだが、その原典とも言うべき書。1999年初版なのでオウムの事件の記憶もなまなましかったのか、名前を挙げて批判している。「宇宙人は~」の方はいろいろな配慮かけっこうぼやかして書いてあった個人名、組織名などがはっきり書いてあってかなりラジカルである。松尾氏がオカルト好きから懐疑派へ変わっていく理由も近刊よりも詳しく書いてある。「宇宙人~」を気に入った人はこちらも一読をお勧めする。
2010/01/28
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