井上ひさしの日本語相談 (朝日文庫)
井上ひさしの日本語相談 (朝日文庫) / 感想・レビュー
Inzaghico (Etsuko Oshita)
欄外の丸谷才一や大野晋のツッコミや追加情報も面白い。略語が流行していることの是非を問うたくだりで、欄外で丸谷はこう書いている。「ある文芸評論家が、夏目漱石の『吾輩は猫である』を『猫』と呼ぶのはいけない。漱石は『猫』なんて小説は書かなかつた、と力説したことがありました。/しかし、漱石だつて忙しいときは、いちいち『吾輩は猫である』の印税はどうなつてゐるのかね?」などと長つたらしく言ふのは面倒くさかつたのぢやないか」。思わず吹き出した。
2020/12/13
本を読むのは寝室派
(佳作)序盤に比べ、中盤くらいから結構質問・回答が共に難しくなっていく。一気読みはきついが、一つ一つが4、5ページ終わりなのでちょっとした合間に読むのに最適。
2024/10/20
つな
明確には朝日文芸文庫のものを読みました。もうとても面白かった!この面白かった、とか面白かったです、などという言い方についての解説もあったりして、令和のいま読んでも非常に楽しめる一冊でした。投稿される読者の着眼点も面白く、毎回「そういえば、たしかに」と興味をそそるテーマなのもまた素敵。この素敵という言葉についても(以下略。 最後、この連載を担当していた当時の言葉のプロたちの対談も良い。博識なんだなあとわくわくしながら最後まで楽しみました。
2022/11/13
ポレポレ
日本語にまつわる様々な質問に対し、著者は詳しさと易しさのバランスがとれた文章で回答している。エキスパートの鑑である。 ★★★★☆
2022/03/25
mametoume
日本語を教えてきたので面白かった。今は違うが、「とても」は否定表現のみで使われるとか、時代の変遷も感じられた。
2021/06/26
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