劇的言語 増補版 (朝日文庫 す 11-1)
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劇的言語 増補版 (朝日文庫 す 11-1) / 感想・レビュー
鴨長石
コロナ禍でオンライン化への移行が加速する中、身体性というものについてよく考える。全てがオンラインで済むなどあり得ないと直観的に思うのだが、それを正当化する十分な理論を自分の中には持ち合わせていなかった。本書は間違いなくその一つの材料とできる素晴らしい対談だ。人間が相対したときに生じる何らかの感覚は、身体性に依存する。それが明確に表れるのが演劇であるというのは、言われてみればその通りで、今まで演劇に興味を持たなかったのを恥じる。文庫化で加えられた対談はより一層全体を俯瞰したものとなっていて、鋭く突き刺さる。
2021/01/12
bittersweet symphony
初版1976年の対談に98年文庫化の際に新たに行われた対話を追加して出版されたもの。戯曲・演出家と現場・劇場と演者・観客相互の1度きりの関係性を重視した論調で話が進み、言っていることは今になってみると至極当然な内容というところですが、新劇批判の材料としてだと思いますが評価できる部分は評価できるといいながら歌舞伎や能には点が辛くギリシャ悲劇などの伝統はわりと盲目的に称揚しているところなど個人的にはいまいち乗れませんでした。
2006/04/04
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