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文学なんかこわくない (朝日文庫 た 26-2)

文学なんかこわくない (朝日文庫 た 26-2)

文学なんかこわくない (朝日文庫 た 26-2)

作家
高橋源一郎
出版社
朝日新聞出版
発売日
2001-05-01
ISBN
9784022642707
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文学なんかこわくない (朝日文庫 た 26-2) / 感想・レビュー

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佐島楓

自戒を込めて。ことばの力を多くの人が簡便に行使するようになった現在、ここに書かれているような真摯な問いかけを、いったいどのくらいの読者が受け止め向き合うことができるのだろうか。私のなかで言語化できなかった抽象的な思いを、まとめてくださっていて感謝しかない。

2018/03/27

ちぇけら

高橋さんはタカハシさんに問いかける。「ドウシテアンナニタクサンノ小説ガ必要ナンダロウ。君、小説ッテイウノハ何ナンダイ?」ブンガクのなかにいるからこそ言えることがある。タカハシさん(高橋さん)はブンガクを書きながら、ブンガクについて考える。そして書き足りないと知りながら、ブンガクについて批評する。「実篤ウィルス」や『失楽園』のブンガク殺しについての語りは面白すぎてお腹をかかえて笑った。

2019/09/01

ソングライン

日本人とは何だろう、日本語を母国語とする人々、文学とは何だろう、政治と文学との関係は。作者が考える文学、日本語、日本人に関する疑問をオウム真理教、アダルトビデオ、武者小路実篤、渡辺淳一の失楽園を例に挙げ、考察していくエッセイです。政治と文学の関係に真剣に切り込む「文学の向こう側」は難解ですが作者の経験も語られ、考えさせられる内容です。

2023/08/31

かやは

​題名のことが語られているわけではなく、著者による文学への考察のような、エッセイのような一冊。小説とは「何か一つ付け加えて制作されたもののこと」。現在ある小説の多くは、付け加えではなくて言い直しなのかもしれない。新しく作られたわけじゃなくて、今まであったものを違う形で表現しているだけ。文学とは自分の内なるものを世界へと広げていくこと。理想を現実化することと言っても良いかもしれない。自然が作り出した人間の精神は無限であるが、人間が作り出した言葉は有限である。無限を有限に換えるのが文学だということだろうか。

2016/03/13

sawa

★★★☆☆ 『失楽園』(渡辺淳一)の批評が面白かった。『失楽園』の素晴らしい所は様々な書評家に面白い書評(ほぼ悪口)を生み出させたことだと思う。(図)

2011/09/06

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