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街道をゆく 1 湖西のみち、甲州街道、長州路ほか (朝日文庫) (朝日文庫 し 1-57)

街道をゆく 1 湖西のみち、甲州街道、長州路ほか (朝日文庫) (朝日文庫 し 1-57)

街道をゆく 1 湖西のみち、甲州街道、長州路ほか (朝日文庫) (朝日文庫 し 1-57)

作家
司馬遼太郎
出版社
朝日新聞出版
発売日
2008-08-07
ISBN
9784022644404
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街道をゆく 1 湖西のみち、甲州街道、長州路ほか (朝日文庫) (朝日文庫 し 1-57) / 感想・レビュー

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サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥

週刊朝日に連載された司馬さんの紀行文。第一巻は近江の湖西の道、甲州街道、長州路など。紀行文ではあるが、メインはその土地にまつわる歴史よもやま話。ここでも司馬さんの歴史に関する蘊蓄は面白い。坂東武者の祖先が白村江の戦いで敗れ関東に移住した数千人もの百済の子孫であるという見解はなかなか興味深い。連載当時は1971年。高度経済成長で新幹線ができ、高速道路網ができつつある時代。昔との差を嘆く場面もあるが、もし今また司馬さんが同じ道を歩いたらいったいどんな感想を抱くだろうか?★★★

2019/01/26

佐々陽太朗(K.Tsubota)

「湖西のみち」の書き出しを読むだけで私にも詩がはじまった。湖西のみち、竹内街道、甲州街道、葛城みち、長州路、それぞれが私を誘っているかのようだ。GoogleMapで路を確認し、訪れるべき所に☆印をつけながら読んだ。まずは長州路、画家の風間完氏が菓子を食べ、天井や欄間、軒先を見ながらながら「ちょうどいい」と言った宿『松田屋ホテル』へ泊まってみるか。西郷・木戸・大久保が密議を重ねたという東屋がある庭を散策し、風呂につかりながら維新の時代に思いを致すのも楽しいだろう。

2017/06/07

k5

早くに死んだ私の母は皮肉な表現を好んだのですが、厨二病の私が司馬遼太郎の戦国モノに熱狂しているころ、「街道をゆくなら読むけれど」と言っていました。自分も四〇を過ぎてみて、このほとんど移動を感じない紀行文の魅力が分かってきたかも知れません。古代史や幕末のイデオロギーといった、やや過激になりがちな内容に、紀行文のふりをしながらアイロニーたっぷりの叙述をするスタイルがとても洒脱なのです。

2022/04/17

molysk

「近江」という国名を「あわあわとした」と表現できる感性は、司馬ならではといえるのではないだろうか。満々たる琵琶湖の水をたたえた、近つ淡海(あわうみ)のくに。奈良盆地では大和政権に追い立てられた土着勢力の歴史を地名から紐解き、長州路では怜悧ながら仁者という長州人の評をその土地柄と結びつける。見知った土地の名前や風土に、鮮やかに歴史の色付けがなされていく。街道をゆく紀行文というよりは、歴史をゆく随筆と呼ぶ方がふさわしい気がするが、それでいいではないか。司馬遼太郎は、なんといっても余談が楽しい作家なのだから。

2023/07/16

chantal(シャンタール)

【司馬遼太郎の二月】帰省する旅のお供に読んだ、初「街道をゆく」。司馬さんが見ていた風景はどんなだったのだろうと、想像しながら読むのはなんとも楽しかった!「長州はいい塔を持っている」まさにこの一文が刻まれた文学碑のある瑠璃光寺を始め、昨秋長州路を旅して来たばかりなので、長州路編は想像ではないので、殊の外面白かった。新撰組や白虎隊など、敗者の美学とでも言うか、同情的な気持ちがあったため、長州藩にはあまり良い印象がなかったが、実はとても興味深い歴史を持っているのだなと、また関連の作品を読んで見たくなった。

2018/02/09

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