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街道をゆく 3 陸奥のみち、肥薩のみちほか (朝日文庫) (朝日文庫 し 1-59)

街道をゆく 3 陸奥のみち、肥薩のみちほか (朝日文庫) (朝日文庫 し 1-59)

街道をゆく 3 陸奥のみち、肥薩のみちほか (朝日文庫) (朝日文庫 し 1-59)

作家
司馬遼太郎
出版社
朝日新聞出版
発売日
2008-08-07
ISBN
9784022644428
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街道をゆく 3 陸奥のみち、肥薩のみちほか (朝日文庫) (朝日文庫 し 1-59) / 感想・レビュー

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molysk

二つのくにをつなぐみちをゆく。陸奥のみち。八戸は奥州を治めた南部氏のまちだったが、戊辰戦争で新政府と敵対したためか、おなじ南部氏の盛岡藩と分かれて青森県に編入される。八戸藩と津軽藩は成立の経緯から反目があり、現在も両藩の境には塚が残る。肥薩のみち。古代の隼人のくにから江戸期の島津家まで、薩摩の地は中央から独立の気概が強かった。中央は肥後の国を拠点として対抗した。最大のものは西南戦争であろう。熊本城の北、田原坂で官軍は薩軍を打ち払い、戦局は反転する。西南戦争の終結をもって薩摩は中央からの独立を失ったとする。

2023/08/28

さつき

陸奥のみち、肥薩のみち、河内みちの三編。この巻の舞台はどこもあまり馴染みはないけれど、いつか行きたいと思う場所ばかりで、楽しく読みました。三巻目だけあって、司馬さんも執筆当時四十代!後半の巻に比べるとけっこう歩いてますね。南部藩で牧畜が行われていたら、の想像。西南戦争関連。西行の墓。などが特に印象に残りました。

2017/11/26

Book & Travel

月一冊ペースで読んでいる街道シリーズ。肥薩、陸奥というタイトルに、夏のローカル線の旅がイメージされて旅情をそそられ、本書を手に取った。もちろんこのシリーズは鉄道紀行ではなく、深い歴史思索紀行である。「肥薩のみち」では中央から掣肘されない肥後と薩摩の気風が面白い。丁度「翔ぶが如く」執筆中の旅で薩摩についての話も多いが、ヤマトタケルと戦った熊襲梟帥の伝説、独立気風が強く勢力が濫立した戦国期、その熊本を良く治めた加藤・細川氏など、豊かな国ながらあまり歴史の表舞台に出てこない肥後熊本の話がなかなか興味深かった。

2017/07/21

さきん

前半は津軽、南部の険悪さの話、後半は熊本と薩摩の性質の違い。確かに今の鹿児島県には、薩摩人だなという佇まいを残している人は見ない。西南戦争後に中央政府の力が遂に薩摩に到達したことが大きいようだ。富商、土豪の層が少なかったために気風も保存されなかったとする著者の観察も鋭い。

2018/01/18

ロッキー

鹿児島・熊本旅行の事前準備としてこの本を読んだ。相変わらず観光ガイドに載っていない地名ばかりであった。地元の友人にお願いして島津氏の難攻不落といわれた竜ヶ城に連れて行ってもらった。案の定、「そげいな場所はどこにあるでごわすか?」(※標準語でした)。城跡に入る所に看板表示はなく彷徨い、不安になりながら細い一本道を山奥へと駆け上がって行った。着いた先は桜が満開で蒲生町が一望できる絶景ポイントだった。いまや地元住民にしか知らない穴場なのだろう。いい場所なのに古いものが忘れられていっているんだなとつくづく思った。

2011/04/04

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