項の貌 (朝日文庫)
項の貌 (朝日文庫) / 感想・レビュー
ちゃま坊
□項の貌 項(うなじ)とはえり首のこと。江戸時代の首切り役人山田浅右衛門はそこに貌(かお)を見たと言う。外科医渡辺淳一から見た斬首の考察だが、解剖学だけでは解明しきれないものがありそう。以前読んだ綱淵謙錠「斬」との読み比べ。
2020/02/05
彩美心
おもしろかったが気味の悪い話ばかりだった。陰惨だが不思議な美しさがあって魅せられた。しかし「光と影」は救いのない話でまいったな。運という偶然に寄り掛かって生きていかねばならないのだとしたらとても耐えられない。そこに神仏の思し召しを見たいと思った。
2012/04/11
はちゑ
江戸から明治にかけての医療に関する短編集。読みやすい文章なので、当時の医療事情や衛生環境、風潮などが伝わってきてとても興味深かったです。題材がどれもあまり目にしないものだから尚更。個人的には明治時代の産婦人科医の視点から産後の苦労を物語る「沃子誕生」が面白かったです。
2021/02/15
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