耶律徳光と述律 下 (朝日文庫)
耶律徳光と述律 下 (朝日文庫) / 感想・レビュー
CCC
五代十国時代、遼(契丹)の皇帝・堯骨の成長及び覇業物語というのが一つ。さらに中華内騒乱記というのが一つ。物語の主軸はこの二つ。二つの物語はそれほど鮮やかに繋がっているようには思えないけれど、分かりやすい図式だけで話を進められるほど単純な時代ではないという事だろう。仕方ない。 まあなにぶんあまり取り上げられない時代なので、目新しさもあり興味深く読めました。馮道が中々気になるので、もしあれば次は彼が主人公の話を読んでみたいです。
2016/10/15
redmove
西暦900年代、中国北部の遊牧民の国「遼(契丹)」の二代目皇帝堯骨(耶律徳光)が中原の覇を目指し奮闘する姿を描く。 下巻。馴染みのない時代・場所の話だったが面白かった。前半、結構重要だった堯骨の妻はそれきり出てこなかったのは意外だけど。堯骨の母述律も思ったより出番が少ないし。機会があればまたこの時代の話を読んでみようかな。
2019/05/20
やまほら
「五代史」シリーズは、知っている人が出てこないので、登場人物の特徴を把握するのが大変。「朱温」「李嗣源」と時代は続いているので、共通で登場している人もいるはずだが。それでもなんとなく読み進んでしまう。 まだ続きそうなので楽しみだが、その時には巻頭の地図を時代に合ったものにしてほしい。
2012/03/18
蕭白
ようやく読了。上巻と違って、漢人側を書くことも多く、一方で上巻のような勢いもなくて・・・。しかし、正直学校で習ったときもあっさりだった五代十国の時代がよく理解って、良かったです。
2011/10/16
Kamabonz
物語以前に、草原の覇者が中原の覇者になるのは、難しい事だったのでしょうね。 契丹人の残虐さは漢人に向けられ、漢人の残虐さは契丹人だけでなく同胞の漢人にも向かっていて、どっちが中華なのか判りませんね。 母子の争いという一面もあるのですが、この二人は何を理由に争っているのかまったく判りませんでした。 長男を差し置いて即位したことで、どこかもつれてしまったのでしょうか。 少し悲しい母子でした。 仁木先生には、是非、後漢の劉知遠か後周の郭威あたりを描いて欲しいです。
2014/08/28
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