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転移 (朝日文庫)

転移 (朝日文庫)

転移 (朝日文庫)

作家
中島梓
出版社
朝日新聞出版
発売日
2011-11-04
ISBN
9784022646378
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転移 (朝日文庫) / 感想・レビュー

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ごま

学生時代に大好きだったグインサーガと伊集院大介シリーズ。作者の栗本さんが亡くなったことはもちろん知っていたが、闘病記は亡くなっていることを知っているだけに怖くて長いこと読めないでいた。 毎日家族のために食事を作り、食べ、小説を書いていた様子に胸がつまる・・・本当に亡くなる直前まで書き続けていたんだなぁと思うと涙が出た。

2013/04/03

黒豆

2008年9月から2009年5月までの仕事を含めた病状日誌、癌の治療と副作用含めた病状が客観的に冷静に記録されている。夫婦の関係もいい感じ。例えば、2008年11月4日の日記、肝臓の数値がとてもいいので、癌太郎君達はおとなしくしているみたいだ、いま具合が悪いのはもっぱら消化器系で、これはきっと抗ガン剤にへこたれてしまったんだろう。それも今日の夜と明日の朝夜、それに木曜のの朝の4回でまた2週休める。なんとかそこまでガンバレ、と自分のお腹にハッパをかける。

2016/09/11

ぬのさと@灯れ松明の火

執拗なまでにどんな着物を着たか、どんな食事をしたかが綴られています。本当に死の直前まで、家族のために料理を作り、小説を書いていたんですね。読んでいて息苦しくなり、もう「グイン・サーガ」の続きを読むことはないのだという喪失感を思い出します。

2012/03/10

後ろのお兄さん

自分が末期の癌で、余命いくばくもないことを十分知り、しかも最近体調が著しく悪い、なのに、「このまま自分は死んでしまうのかもしれない」とは考えないんだな、ということがよくわかりました。亡くなる10日ほど前の日記が最後の日記になるんだけれど、それが、パソコンに残した「ま」の一文字。この本は、その「ま」にたどり着くために読まれるべき本なのだろうと思う。中島梓って人は別に好きでもなんでもないけれど。

コホン

母も部位は違いましたが、TS-1を使ってました。あの頃、母は何を思っていたのかを考えながら読んでいると、何も支えになれなかったなぁとまた後悔。逆に心配性の私が苦しまないように気を使ってくれてたくらい。梓さんが、ひたすら料理をしていたのも家族にに心配をかけたくなかったからなんじゃないでしょうか。痛みに苦しむ梓さんがかわいそうで、母は私たちが見つけたワクチンを打っていたおかげか看護師さんがびっくりするほど痛みに苦しまずに済んだことだけが救いで、そこだけ親孝行をしてあげられたかなと思いました。辛いなあ。

2013/07/23

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