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婢伝五稜郭 (朝日文庫)

婢伝五稜郭 (朝日文庫)

婢伝五稜郭 (朝日文庫)

作家
佐々木譲
出版社
朝日新聞出版
発売日
2013-10-08
ISBN
9784022647269
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婢伝五稜郭 (朝日文庫) / 感想・レビュー

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藤枝梅安

「五稜郭残党伝」「北辰群盗録」の流れをくむ作品。「蝦夷ヶ島」に上陸した「京都政府軍」の討伐隊が箱館の病院となっている寺院を焼き討ちし負傷兵を殺戮するところから始まる。将来を誓い合った男を殺された看護婦・志乃は復讐を誓い、焼き討ちの首謀者の一人を謀殺する。箱館から脱出を試みるも、厳しい警戒線が張られ、外国人農場主に匿われる。その後、榎本軍の残党に加わり、北を目指す。公家と諸藩の寄り合い所帯の「京都政府」と榎本が掲げた「共和国」との対比を通して、体制側と反体制側の「正義」の有り様を風刺を込めて描いている。

2013/11/18

kentama®️

やっと読めました。榎本武揚がこんなにも影響してる事に、ビックリとまた、箱館、北海道アイヌ民族の関わりに、興味深く読めたなぁ。

2017/04/21

さっと

『五稜郭残党伝』『北辰群盗録』に連なる五稜郭後日談シリーズ(五稜郭三部作)の一冊だが、脱走兵を中心人物に据えた前作とは異なり、銃後の看護師・朝倉志乃が主人公。箱館戦争のさなかに敵味方関係なく治療した高名な医師・高松凌雲のもとで看護業務にあたっていたが、病院に押し入った官軍により傷病兵はもとより想いを寄せていた医師まで殺されてしまう。戦争終結後、志乃は主犯格の男に復讐を果たすが新政府軍に追われる身となる。原野での派手なドンパチの北海道ウエスタン要素は少なく、比較的早くから開かれた港町・函館が主な舞台ゆえか。

2021/05/09

Haruto Morikawa

志乃の愛の力。官軍の非道は、許せない。榎本武揚の生き方に惹かれてしまう。

2013/10/20

matsu

佐々木譲の冒険小説は、いい。警察小説もいいんだが、特にこの幕末のシリーズは、いい。長州藩士末裔の俺なので少々読んでて辛い部分もあるのだが、それでも、いいものは、いい。信念に基づいて争うということは、必ずしも正しいわけではない。そもそも、何が正しいのかということが俺にはよくわからない。自分の正義を疑ってみるということは、いつの時代にも必要なことだろうと、しみじみ思う俺でもあるのだ。

2016/03/26

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