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嘆きの美女 (朝日文庫)

嘆きの美女 (朝日文庫)

嘆きの美女 (朝日文庫)

作家
柚木麻子
出版社
朝日新聞出版
発売日
2014-06-06
ISBN
9784022647443
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嘆きの美女 (朝日文庫) / 感想・レビュー

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柚木さん作品らしくて良かったです。美女たちには美女たちの、ヤイコにはヤイコの悩みがあり、正反対な暮らしをしていて表面的にはお互いに別世界の話でも、心の奥の芯の部分では醜い気持ちやブスな感情が同じだったり、悩みなんてなさそうな完璧な女性に見える人にも苦しみがあったりと、前向きになれました。ヤイコがもともと料理の才能があったことは何か無理がある気がしますが、それぞれの得意分野で頑張る彼女たちを応援したくなりました。

2018/08/19

おしゃべりメガネ

相変わらず&本当に女性の心理描写がバツグンでした。自分は男なので、口惜しくも柚木さん作品の魅力を100%理解しきれず、楽しめきれてないんだなぁと思うと、ある意味非常に残念です。というぐらい柚木さん作品はぜひ女性読者さんに読んでもらいたい作家さんです。顔も性格もブスな主人公「ヤイコ」はひょんなコトから、美女ブログをたちあげていた美女たちと共同生活をするハメになり、衝突しながらも自己を見つめなおし、少しずつ生まれ変わっていく成長物語です。主人公以外は少しキャラが地味なのが、残念でしたが十分に楽しめました。

2014/10/07

hiro

引きこもりで、特に美女に対して敵意むき出しでネットを荒らし、そして自身も認めるブスの耶居子(ジャイ子というDQNネームでなく‘やいこ’)と美女4人の物語。ストカーの升本(世間一般の男性)が信じる(期待する)、美女というものは、誰かを怒ったり恨んだりせず、心の底まで綺麗だからこそ美女で、性格の悪い美人なんてアバズレ、なのだろうか。やはり、これは女性作家だからこそ書ける本だった。また、たくさん出てくる料理、食べ物が効果的に使われ、大変面白かった。次はもうすぐ発売されるアッコちゃんの続編を期待して待つ。

2014/10/02

SJW

目次を見るとあとがきは森三中の黒沢かずこ。珍しいと思いながら読み進めると、あれっ!何となく既視感が。そう、何年か前に見た黒沢が出ていたNHKドラマ。ドラマはかなり忠実に作られていて、小説に見劣りしないとドラマは珍しい。ブスでデブと虐められて引きこもりになり、ネットで炎上させるのが趣味の耶居子(やいこ)が美女のサイトを執拗に攻撃していた。メンバーのオフ会の写真を撮ろうとして大怪我をするが、美女たちから勘違いされて恩人扱いされ豪邸で共同生活が始まる。耶居子の荒んだ生活は、美女たちの規則正しい生活に(続く)

2018/09/14

再び読書

美人目線とブス目線との戦いから、いつの間にやら美人たちに取り込まれてしまった耶居子が、魅力的な女に変わるという少し現実離れしたサクセスストーリーに感じた。前半は黒野伸一の「女子は一日してならず」を彷彿させるネガティヴトークから、ユリエのストーカーのとばっちりを受けてから何故か、嘆きの美女たちと暮らし始め、耶居子は長所を発揮していく。無印のレトルトを使った物を料理と言い切る潔さも心地良い。毎日のご飯の用意は、作り手に多大なるストレスを与える。良い意味での手抜きも方便であろう。恋愛も程良く楽しめました。

2016/12/23

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