シフォン・リボン・シフォン (朝日文庫)
シフォン・リボン・シフォン (朝日文庫) / 感想・レビュー
おしゃべりメガネ
約6年ぶりの再読です。類似作品として、R18文学賞作家蛭田さんの『フィッターX〜』がありますが、あちらは1人の疲れたOLを軸に展開しますが、こちらは何人かのそれぞれ事情を抱えたキャラからの視点により展開します。本作では乳がんに左胸を全摘出した主人公がランジェリーショップを経営してるので、そういった状況にある女性の悩みや葛藤を描き出しているのかなと。その流れの中で様々な家庭、親子のこじれたあり方もあわせて綴る本作品は、シリアスながらも読み終えるとなんともいえない安堵感に包まれ、読後感はとても良かったです。
2020/02/10
りゅう☆
パートしながら母の介護と家事生活で人生諦めてる佐菜子は、閉店した本屋の跡に開業したランジェリーショップに惹かれた。胸が大きすぎることに引け目を感じていたが、自分にピッタリのブラジャーと出会った時、自分を大切にしているという言葉に明るい兆しを感じた。/息子篤紀は好青年なのになぜか結婚の気配がない。「シフォン・リボン~」の年上店長とまさか…?/かなえはなぜこんな田舎町の商店街で下着屋を開店したのか?人生を振り返らせてくれたのは病気だった。/佐菜子母もかなえ母も子供自身の人生があるってことを分かってない言動に→
2021/02/28
machi☺︎︎゛
可愛いタイトルと綺麗な装丁から想像できる内容とはかけ離れている毒親とのあれこれの話。とは言え子供も十分大人と言われる年齢。私なら言い返すとか無視とかするけどなーと思いながらも、やっぱり幼少期からの洗脳や縛りにはなかなか越えられない壁があるのかと納得。「そろそろ自分の周囲を見直さなければならない時期がきた。何が必要でなにを切り捨てるか。」そんな事を考えないといけない年齢なのかなと気が引き締まる思いで読んだ。
2023/03/02
のんちゃん
近藤史恵さん作品、3冊目。アンソロジーでも作品に触れているので、その安定感はわかっていたが、今作も満足の一冊。今回の舞台は地方のランジェリーショップだが、読後、早速、ランジェリーを買いたくなった。ビストロ・パ・マルのシリーズでは、フランス料理を食べたくなったし、本当にきっちりと取材されて書かれているんだなぁと感心する。今回も解説の瀧井さんも記されている様に人間描写力も秀逸。近藤先生、今度はどんな業種の世界を見せて下さるか、楽しみにしています!
2016/09/21
itoko♪
購入した文庫で再読。単行本では、作品中出てくる親子関係に意識が飛んで、私自身の過去の母との関わりを苦く思い出していました。再読して思ったことは、今の自分を大切に、そして愛してあげよう、ということ。まずはランジェリー選びから…かな。
2015/09/03
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