アンダーグラウンド・マーケット (朝日文庫)
アンダーグラウンド・マーケット (朝日文庫) / 感想・レビュー
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
表の経済からあふれ出た大勢の若者や移民たちが暮らす近未来の東京。彼らが生きるのは仮想通貨「N円」による地下経済圏。そこで暮らす「フリービー」の木谷と鎌田が思わぬ事件に巻き込まれる。「オービタルクラウド」ほどのスケール感はないが、今回も面白く読ませてもらった。近未来の想定であるが、今すぐ起こってもおかしくない世界。数年前の「ビットコイン」事件を思い起こさせる。裏の社会だからこそ。個人の信頼と繋がりが重要という考えはなるほどなと思った。藤井太洋に外れなし。★★★★
2017/01/20
mr.lupin
近代未来 仮想通貨 難民 表社会そして裏社会。題材的にはメッチャ面白そうだったけど、大まかな流れはわかったものの、う~ん今一専門用語?が多く良く理解できずに読了。ロードバイクの疾走感だけは妙に伝わってきたかな。☆★★★★
2017/10/13
Rin
ビッグデータコネクトから2作目。今回も専門用語が飛び交う部分はちょっと難しくかったけどテーマは面白かった。またビットコインの問題がなぜあれほど大きく話題に上っていたのかも少し理解できた。仮想通貨というのは私にとっては馴染みがなく遠く感じているけど、もしかすると今後日本でも本の世界のように普及するのかも。格差が広がる世界で必死に生きる3人は個性的でビッグデータよりも読みやすかった。自分の能力を高め生き抜こうとする彼らを見ていると、知らない・わからないと言うだけでなく、少しずつでも学んでいこうと思いました。
2018/04/04
『よ♪』
地下経済の世界──2013年に書かれた2018年の話。東京オリンピック景気に湧く東京。政府の愚策に生活格差は広がり、雇用増加に反して外国人労働者も日本の若いエンジニアも貧困に喘いでいた。それでも尚税金をむしり取ろうとする"国"への反抗、課税無しで流通する仮想通貨"N円"。投機などには利用できないという強い理念が背景だ。N円の"支払い"トラブルに巻き込まれた若者、システムエンジニアの巧、webデザイナーの鎌田、プログラマーの恵。頭脳と技術でカラっと明るく逞しく解決する様が心地好い。現実は今、2022年──。
2022/09/03
キャプテン
★★★☆☆_仮想通貨により生まれた地下都市で生きる青年達の戦い。世界観作りは天才の一言。作品としての盛り上がりに欠けるため、そこそこ楽しめる小説に落ち着いてしまっている。続くのかな?続くのであれば、次作以降に大きな盛り上がりがやってくることを祈ります!
2016/08/06
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