聖なる怠け者の冒険 (朝日文庫)
聖なる怠け者の冒険 (朝日文庫) / 感想・レビュー
ハッシー
京都は鴨川の河川敷にこの物語の作者は住んでいる。四畳半の部屋は四方八方を古今東西の書物で囲まれ、真ん中のぽっかりと空いた穴に敷かれた薄い布団は万年床と化している。作者の小説は一部の奇特な読者にカルト的な支持を受けているが、当の作者は締切を守らず小説よりも担当者への言い訳ばかり書いている。祇園囃子が鳴れば山鉾を見に行き、宵山には仕事を放っぽり出しバーで電気ブランを呑む始末である。しかし皆さん。今、我々に必要なのは思いやりの心である。怠けよ、森見登美彦。怠けよ。作家だから物語を綴らねばならないと誰が決めた?
2016/09/26
カメ吉
運動会、秋祭り等の田舎行事がやっと終わりやっと読了です。 森見登美彦作品はやっぱりヘンな作品。でも面白い。普段よく行く京都もこの人にかかると全くの別世界になる。祇園祭宵山に繰り広げられる正義の怪人『ぽんぽこ仮面』と謎の集団との何か熱い様などうでもいいようなバトル。結局何なんや?というはなし。けど不思議と読んでしまう。森見ワールド恐るべし…。
2016/10/12
KAZOO
久しぶりに読んだのですが、この人の作品はあまりよくわからないのですがいつの間にか読んでしまっているという不思議な性質を持っています。ゆるきゃらのような感じなので今の時代には合うのでしょう。ほわっとした感じがあって京都弁とぴったりフィーチャリングしています。内容には関係ありませんが、おまけがついていたのとカバーが裏でも使えるようになっています。
2016/10/03
おかむー
京都・宵山の一日にひたすら休日を“怠けて”過ごすことを目指す主人公・小和田くんは変人・怪人の跳梁跋扈するその一日に冒険に巻き込まれてしまうのか?『たいへんよくできました』。森見登美彦というのは実に不思議な作家さんで、ジブリ作品にも近いような現実からちょっぴりズレたファンタジックな世界観でありながら、ほんのり下品で下世話な「あるある」にどこかほっとさせられる。クライマックスの「建築物のごった煮」はアニメ映えしそうだなぁ。『有頂天家族』や『夜や短し歩けや乙女』とも重なる“森見京都”が実に愉快ですね。
2016/10/02
はやっしー
あー愉しかった!由緒正しきモリミーワールドにモリミーワード満載の可愛くてモコモコした不思議でなんかあったかくて愉快な物語。読んでる最中の脳内はずっと宵山の華やかでキラキラして幻想的な世界がフワフワ漂って、それが何とも心地好く。って宵山見たこと無いんだけどね(笑)聞き覚えのあるワードが出てくるたびにあーっ!てなって。懐かしい人達に暫くぶりに再会したような感覚に 何度もなりました。《宵山万華鏡》や《有頂天家族》だけじゃなく、森見作品全部読み返したい気分です。森見登美彦祭りやっちゃおうかな♪
2016/10/09
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