ジャーニー・ボーイ (朝日文庫)
ジャーニー・ボーイ (朝日文庫) / 感想・レビュー
ken_sakura
とてもケッコー(読んだ人は分かるほめ言葉です(^。^))時は明治維新から10年程、大久保利通暗殺の翌年。主人公伊藤鶴吉が、通訳兼護衛兼雑役として、「日本奥地紀行」の著者イギリス人女性探検家イザベラ・バードに同行する奥州蝦夷旅行の東京ー新潟間を描いた物語。登場人物が皆小気味良く魅力的なのが、とても好き。時代小説寄りかな。鶴吉とバードのコンビに、宇月原晴明の「聚楽」の平六とガーゴを思い出した。物語の終わりにとても満足が半分、イザベラ・バードの「日本奥地紀行」の終わりまで続きが読みたいよう、が半分(^_^)
2017/05/02
onasu
「日本奥地紀行」にあたらずして、どうの言ってもしゃあないんだけど、前段も前段、東京から日光、会津を経て新潟でお終いとは残念。(この頁数なら、しゃあないけど…) 明治も11年、大久保公が暗殺され、政情も落ち着かない中、英国婦人が日本各地を巡って紀行文を執筆しようと言うのだから、政府だって関与せざるをえず、通訳兼ガイドとして伊藤鶴吉をつけたというのも話しとしてはあり。 そこにその時代こその切った張ったとバードと伊藤の掛け合いを加えたストーリーはおもしろいが、でももう少し「紀行」の要素が欲しかったな。
2021/05/09
はかり
浅学にしてイザベラ・バードのことを知らなかった。女性探検家として有名な存在らしい。高橋は明治初期の文明開化の頃をよく描いているが、今冊は趣向を凝らした新しい視点。こんな命題を小説にするとはさすが。
2016/12/19
Noelle
中島京子の「イトウの恋」から、こちらの本にたどり着き。これまた中島さんの文芸的な手法とは変わって、サスペンス時代劇の様相。果敢に他国を一人旅する明治期の英国人女性探検家イザベラ・バードの旅行の前半の工程を、通訳ガイドの伊藤に加え、陰の用心棒も交えての道中記。元ネタのI.B.の「日本奥地紀行」にはない裏の事情やキャラクター設定が効いて、面白い冒険譚に仕上がっている。従来無名だったこの日本の元祖通訳ガイドとされる伊藤氏が、あちこちで散見されるのも没後100年だからか? 次は、「ふしぎの国のバード」かしら?
2018/01/19
たけ
久々に高橋氏の本を読みました(^^) すごく、面白くて一気読みでした♪ また、高橋氏のシリーズものとか、再読したくなりました(^^)
2016/11/14
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