朝日文庫時代小説アンソロジー 人情・市井編 情に泣く
朝日文庫時代小説アンソロジー 人情・市井編 情に泣く / 感想・レビュー
いつでも母さん
このタイトルでこの面々。読まずばなるまいて!既読の作品もあるが、良い。やっぱり良い。沁みるなぁ。ぐだぐた言うまい。とにかく良いのだ。半村良『じべたの甚六』にぐっと来て〆は山本周五郎と来た。あの時代にだって親からの折檻はあったのだ。それを・・いや~巧い。
2017/10/16
けやき
時代小説アンソロジー。宇江佐真理「隣りの聖人」、北原亞以子「吹きだまり」、杉本苑子「橋のたもと」、半村良「じべたの甚六」、平岩弓枝「邪魔っけ」、山本一力「御船橋の紅花」、山本周五郎「七日七夜」の7編。全て未読作品でした。「邪魔っけ」がベスト。優等生のおこうがその長所故に引き寄せてしまってた悩みが最後解決して幸せになれてよかった。
2020/04/17
baba
時代小説ファンにはたまらないアンソロジーです。既読の物もありますが、何度読んでも心が震え、涙を誘います。宇江佐さん、北原さん、杉本さん、平岩さんの文章に短編にもかかわらず味わい深く話に浸れます。最後は、時代物ファンきっかけの山本周五郎氏登場で時代小説好きで良かった。
2018/02/27
のんちゃん
朝日文庫の時代小説アンソロジーの一冊、人情・市井編。今回も錚々たる時代小説作家7人による短編集。括りの看板通り、どの作品も市井における人情が色濃く描かれている。そしてどの作品も一応のハッピーエンドなのが良い。平岩弓枝氏の「邪魔っけ」は他のアンソロジーで既読だったが、今回も主人公の境遇に哀れを感じ、妹弟の言動に腹が立った。読む毎に同じ感情を呼び起こさせる筆力に感銘を受けた。江戸という不自由な時代に生きた人々の懸命な生き様に、時代小説を読む度に感動する。半村良氏の時代物を初めて読めたのが今回の収穫。
2022/08/21
ベローチェのひととき
ネットを見ていて読みたくなり購入した本。江戸時代の市井を描いた7人の著者による7編のアンソロジー。4編は既読だった。各編共に趣きがあり、とても良かった。好きな作家である宇江佐真理さんや半村良さんも収録されていて嬉しかった。個人的には「御船橋の紅花」がいいなと思った。不器用だけど真面目に生きている人が、周りの人におされて幸せになっていくのは何だかとてもうれしい。
2022/05/01
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