星と龍 (朝日文庫 は 39-5)
星と龍 (朝日文庫 は 39-5) / 感想・レビュー
優希
葉室さんの遺作となった作品です。主人公は楠木正成。理想と現実の狭間で悩む姿が痛みました。天皇中心の世の中になるべく奔走し、後醍醐天皇の親政が始まると、それは描いていた政治とは異なるものだったのですね。未完で終わったので、正成をどう描いていくのか気になりました。
2023/11/30
Gotoran
悪党と呼ばれる一族に生まれた楠木正成の信条は正義。それを貫く姿勢を主軸に、鎌倉幕府の覇道と思しき政事から天子の徳による王道政事に戻すべく正中の変に行き着き、後醍醐天皇による天子による王道『建武の新政』がなる。しかし正成の描く正義の理想国家は大塔宮の暗殺、足利尊氏の動きで暗雲が漂う。‥‥楠木正成の生き様や理想、後醍醐天皇をはじめとする登場人物たちの権謀術数を窺い知るとこができ、読みどころいっぱい、悲しいかな未完の葉室氏絶筆となった 本作を読んでみた。
2024/08/10
だまし売りNo
南北朝時代の武将の楠木正成を主人公とした歴史小説。戦前に美化された忠君愛国の英雄ではなく、悪党として描く。絶筆となった未完の作品である。
2023/06/07
てつのすけ
楠木正成は、日本史で名前を知っている程度で、深く知っている武将ではなかった。解説を読んだところ、太平洋戦争以前は、誰もが知っていた武将だったそうだ。なぜ、現代においては、楠木正成について深く学ばないのか疑問が生じた。本編とは関係のない感想になってしまったが、葉室さんの新たな作品が出ないのが残念でならない。
2023/03/05
hideo
以前読んだ太平記はわかりにくかったが、こちらは読みやすい。未完におわったことが残念。
2023/08/07
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