スター (朝日文庫)
スター (朝日文庫) / 感想・レビュー
みこ
学生時代に映画賞を受賞するも卒業後は対照的な道を歩む二人。しかし、一見異なる道を歩いているかのような二人は実は同じ道をそれぞれ葛藤を抱えながら歩いていた。周りの求めるものか自分の求めるものか。YouTubeや配信など非常に現代的なアイテムを使いながらも普遍的なテーマを語るまさに朝井リョウといった感じ。初心者には刺激が強いかもしれないが愛読者には求めていた心地よさを感じさせる。
2023/06/06
ゆいきち
学生時代、同じ方向を向いて一緒に映画を作った2人。卒業後、一方は映画監督の元に弟子入りし王道の道へ、一方は職には就かずにフラフラして持ち前の感性を活かしてYouTube動画製作をするようになる。映画監督とYouTuber、果たしてどちらが「スター」なのか?また、何をもって誰が作品を評価するのか?大事なのは作品の質なのか、それとも「バズる」ことなのか?うーん、新しい!どちらの視点もよく取材されていて読みごたえのある一冊でした。
2023/05/18
カブ
伝えたいことは分かる気もするが、心のモヤモヤが残る本作。表現することを突き詰めていくとわからなくなってしまうのか。受け手としての自分の心持ちも変わっていくのか。今は世の中の変化のスピードに追いつけない。
2023/04/08
葵@晴読雨読
ある映画賞で大学時代にグランプリを取ったクリエイター2人の卒業後のお話。一人は名監督の元に弟子入りし、一人はYouTuberへ。主軸は映像を扱っているけれど、映像関係やクリエイター関係でなくどんな仕事にもあてはまるような気がした。再読したい本。
2023/04/16
mayu
映画サークルで出逢い、共同制作した映画が賞を受賞した尚吾と紘。卒業後別々の道を進む彼らがぶつかる今の実情と自分のやりたい事、本物とは。質とは。価値とは。正解とは。やー、朝井さんは今の時代の流れを切り取って描くのがとにかく上手い!!読んでいてその熱量にぐいぐい惹き込まれる。今や誰でも発信ができて人気者になれる時代。効率化を求める早い流れの中、自分の軸を問われ、考えさせられる。正解は無いからグルグル考える。浅野さんの言葉が刺さって仕方が無かった。苦しいんだけど、やめられない。読後も余韻が抜けなかった。
2023/03/10
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