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無業社会 働くことができない若者たちの未来 (朝日新書)

無業社会 働くことができない若者たちの未来 (朝日新書)

無業社会 働くことができない若者たちの未来 (朝日新書)

作家
工藤啓
西田亮介
出版社
朝日新聞出版
発売日
2014-06-13
ISBN
9784022735652
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無業社会 働くことができない若者たちの未来 (朝日新書) / 感想・レビュー

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WATA

若者の失業についての世間イメージと実態とのギャップを明らかにする本。一番の見所は統計結果とその解説の部分。若年無業者を「求職型」「非求職型」「非希望型」の3タイプに分けて分析するという視点は新しい。病気などにより働けなくなる→失業すると再度働くのが困難な社会→働けない状態が長引いて希望を失っていく→さらに選択肢が狭まっていく、という負の連鎖がデータから見えてくる。働くのが当たり前という考え方が根強く残っている一方で、働けることが当たり前でなくなりつつある、という言葉がこの本の言いたいことを全て表している。

2014/08/24

kinkin

誰もが無業になりうる可能性をもつにもかかわらず、無業状態から抜け出しにくい社会を、「無業社会」と呼んでいる。本書の定義。私が思うに1970年代以前は、その人に応じた仕事というものがあったのではないかラーメンの配達、酒屋、米屋、寿司屋の見習い、大工etc。自分の希望と能力を考えて職に就き、小さな夢でも持ちながら。ダメならまた次ぎの職を探していた。働かないではなく働くことができない若者たちの今が書かれていた。就職のための大学、就活という言葉が出来た頃から同時にフリーターやニートという若者が増えたと思う

2014/09/07

Miyoshi Hirotaka

レコードからCD、携帯からスマホへの変化は始まりとその理由の説明は容易。一方、それが難しい変化がある。少子化、高学歴化、晩婚化などがそうだ。若者の無業化も後者。もう、怠惰な若者として根性論で罵倒し、自己責任と結論づけられるほど小さな問題ではない。しかし、無業社会の正体は不明。キャリアの空白を好まない傾向、一流大卒の一括採用に特化し、徹底的に効率化された採用システム、企業内の人材流動性を優先する教育研修体系などの複合的な要素に起因するらしい。その起源は戦前の人材囲い込みの仕組み。これもまた、制度疲労の一つ。

2016/04/21

おかむら

働きたい気持ちはあるけど働けない若者が16人に1人の割合でいるそうです。メンタル弱えーなーと思ってしまうけれども、事例を読むと一度挫折すると元に戻れない社会構造になってるのがわかる。確かに。誰でもなりうる。そして「よく真面目だねと言われる」子や「考え過ぎてしまう性格」の子が多いとか。あー、なんとなくわかるわー。でも世の中イキイキ働いてる人よりイヤイヤ働いてる人の方が絶対多いんだから、なんとか私らの老後の年金のためにイヤイヤでも働いて下さいとお願い致します。

2016/03/25

saga

若年無業者をどうするか。大卒で就職するも離職、不登校で高校中退などなど、様々な理由から無業となってしまった若者を他人事だとは思えず、本書を購入。日本は「一度こぼれ落ちると圧倒的不利になるシステム」と著者は看破しているし、そのとおりだと思う。今は正社員として働いているが、もし今の職を辞したら……再就職は年齢的にもかなり厳しいに違いない。若年無業者を救済できる社会制度を早急に構築しなければ、という思いが募る。

2019/01/15

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