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新書615 知性のテン覆 (朝日新書)

新書615 知性のテン覆 (朝日新書)

新書615 知性のテン覆 (朝日新書)

作家
橋本治
出版社
朝日新聞出版
発売日
2017-05-12
ISBN
9784022737151
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新書615 知性のテン覆 (朝日新書) / 感想・レビュー

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ヨーイチ

恥ずかしながら「読了して内容を把握した」とは言えない。橋本治読みならご承知の通り「難しい言葉は殆ど無く」「資料等の引用が無い」「あくまで自分の体験と考察を元にテーマに肉薄する論を組み上げていく」ってスタイルは健在。トランプ大統領出現後の世界を本気で憂えているのは分かったけど。この人がこんな本を出すくらい、世の中がヤバイのかなぁと心配になる。もっと丁寧に読まないと。それにしてもひどいコメントである。こういう方面では頭が劣化しているのかも。

2017/12/27

阿部義彦

何処にたどり着くとも知れない回り道。本人も後書きで「むずかしい本だな」と思ったと告白しています。反知性主義が大きな柱。そして、ヤンキー=自分の経験値だけで物事を判断する。←→大学出=知識だけ有って経験値の使い方が分からない。と言う二項対立だけぼんやりと分ればよいです。そこここに貴重な箴言が満ち満ちてます。「世の中には面倒な事を考えさせられると、それだけで腹が立ってしまう人達は多い」理性をはねつけてしまった不機嫌は強い。 好き、嫌いをはっきりさせて自分を確個とさせてしまった子供は「嘘臭い」を簡単に見破る。

2017/06/02

小鈴

いつにもまして筋が見えにくい書きぶりで、どうなっちゃうの?と思いながら読みましたが、あとがきを読んであえてこの書き方をしていたのが分かってほっとした。橋本治をしても「今の現状」を分かりやすく描くことはできない。見田宗介、東浩紀、橋本治を読んではっきり言えることは、従来の知(思想)の体系ではやっていけず、不満が高まっている時代だということだ。見田は軸Ⅱの時代(プラトーの思想)、東は観光客の哲学を提起、橋本治は様々な切り口で語りながら「知性」(思想)の立て直しをみんなではかるしかないじゃん!と言ってます。

2017/05/14

知性が先か、知識が先か。考えれば考えるほど、「言葉」という道具の限界にぶつかる。どれだけ語彙を増やしたとしても、私は日本語を使える、と胸を張っては言えない。自分のコードが通じる相手など、この狭い日本でも決して多くない▼「均質で、そのことが他人を排除しているということにつながるのだという自覚がない"幸福な知性"」...どこの誰でも言いそうな言葉で、どこの誰でもできそうな個人攻撃をする。おそらく仕事の要領はよく、悪目立ちはしない。そんな人達が反知性主義を支えている、かもしれない。

2018/09/12

さきん

反知性という言葉自体に何か違和感を抱き続けている。トランプやボリスジョンソン、果ては安倍首相に対してエリート層が批判をこめて使うことが多いと思う。しかし、そのエリートがエリートとしての義務を果しえておらず、支持者はあえて、エリートと違うことをいう人に惹かれていると思う。著者自身も高い教育を受けながら社会に貢献するというよりは遊学しているみたいなので、こういうテーマは痛いのではないかと思う。

2020/09/12

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